- 落ちぶれたかつてのロデオスターが元雇い主への借りを返すため、メキシコから元雇い主の息子を連れ戻す物語
- 「人生何をするにしても遅いと言うことはない」と言うメッセージに注目!
- マッチョに隠された意味とは!?
オススメ度 |
公開日 | 2021年 |
制作国 | 日本 |
上映時間 | 97分 |
ジャンル | ヒューマン 西部劇 |
『クライ・マッチョ』は2021年に公開されたクリント・イーストウッド監督・主演で贈る作品。
落ちぶれたかつてのロデオスター・マイク・マイロ(クリント・イーストウッド)が元雇い主への借りを返すため、メキシコから元雇い主の息子を連れ戻すと言うのが本作の骨子です。
ロードムービーとして紹介されているのを目にしますが、個人的にロードムービーとは行きずりの様々な出会いの中で成長していく主人公の姿を描いたものなので、本作の場合はロードムービーとは少々違う気がしています。
本作の場合、確かに物理的にはかなりの距離を移動していますが物語としては明確な目的地が存在していて、マイクはそこが目的地だと認識はしていませんが、最終的にそこへ行き着く流れが美しいストーリーだったと思います。
そんな本作の物語は冒頭のウィル・バニスターによる『find a new home』の歌詞の中で如実に描かれています。
2度目に本作を鑑賞したときに歌詞とストーリーのリンクに気づいて「ここまでシンクロした曲をよく見つけたなー」なんて思ったのですが、どうやら本作のために書き下ろされた曲のようですね。
歌詞のメッセージを要約すると「人生何をするにしても遅いと言うことはない」と言うことだと思います。
実際クリント・イーストウッドも本作の主演を打診されたのはなんと今から50年前。自分にはまだ早いと言うことで映画化を見送っていたようですが、ついに適齢期が来たと言うことで今回の運びになったようです。(それでも当時40歳だと言うことに驚きですが)
さて本作のタイトルにもなっている【マッチョ】という言葉ですが、これが本作のメインテーマにもなっています。
本作には誰よりも活躍するマッチョと言う名前の闘鶏(とうけい)が登場し、『クライ・マッチョ』と言うタイトルは闘鶏に向けられた「鳴け!マッチョ」とか「行け!マッチョ」と言う意味として捉えることができます。
しかし、本作のタイトルにはもう一つ「男らしさ」と言うニュアンスの意味が隠されています。そもそも【マッチョ】とは男らしさとか強さを表す言葉で、かつてロデオスターだったマイク・マイロを象徴しているのです。
本作はそんなマイクが晩年となり、旅を通じてステレオタイプなマッチョ性から解放し、自分の葛藤を浄化するような物語です。
これはドル箱三部作(『荒野の用心棒』シリーズ)や『ダーティ・ハリー』シリーズなどから根付いた、クリント・イーストウッド本人の歴史にも重ねられています。
つまりイーストウッドはマイク・マイロと重なるように世界中の人々にとってマッチョのアイコンだったんですね。
そんなイーストウッドですが本作では涙を流すシーンがあります。まさにクライ・マッチョ。
男らしく泣き、強さと真心を持った最強のイーストウッドの姿が本作にはあったかと思います。
そんなわけで『クライ・マッチョ』、気になる方は是非ご鑑賞ください。
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ただ、物理ディスクの強みである特典映像は少なく、音声解説の収録もないので、円盤をコレクションでもしていない限り、配信でもいいかなと思います。