オススメ度 | (3/5) |
公開日 | 2021年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 110分 |
ジャンル | ドラマ |
- PTSDとドラッグをテーマにした作品!
- 6つの章、1つの叙事詩の壮大なアンダーグラウンドストーリー!
『チェリー』はアンソニー&ジョン・ルッソ監督とトム・ホランドという、MCUファンなら誰もが振り向くキャスト&スタッフで贈るAppleTV+オリジナルの映画です。
ただし、MCUのような明るくポジティブなアクション映画を期待すると大火傷を喰らいます。本作はイラク戦争をきっかけにPTSDとなった若者がその後ドラッグに溺れていく姿を描いていくものとなっており、観る人によっては胸糞が悪くなる作品なので注意が必要です。
前途洋々だった若者が、とある選択から人生の道をそれ、一度逸れてしまった道は元には戻らず、転がり落ちるところまで落ちていく様をジワジワと描いています。
青年から中年に至るまでを章仕立てで語っているため、どんどん暗がりへと落ちていく叙事詩を観ているようでした。本作のメイキングの説明に「6つのチャプター(章)1つのオデッセイ(おそらく叙事詩の比喩)」という説明があるので、僕の感じ方は間違ってなかったようです。
6つの章の中で、トム・ホランドは徐々に蝕まれていく姿を好演しており、トムホにはスパイダーマンだけじゃないということをしっかりと見せつけた作品でもあると思います。
役者としてかなり底上げをした一本だったのではないでしょうか。いつもとは違うトムホを観たい。彼の演技力に興味があると思う人にもぜひおすすめしたい作品ですね。
とてもシネマティックな演出に溢れていたことから、監督のルッソ兄弟は本当に映画が好きなんだなと伝わる作品でもありました。(背景のぼかし方や、斜めや真横にしたショットなどなど)
特に軍に入隊して訓練中の映像は『フルメタル・ジャケット』を彷彿させるスタンダードサイズ(もしくはビスタサイズ)に画角を変えてたりもしています。
ポスターを含め、赤が強烈な印象を残す作品ですが、赤の意味を個人的に解釈すると、赤は警告の色。しかし本作の主人公は色弱で赤を見ることができません。つまり人生における警告に気づくことができず進んでしまう。そんな意味があるように感じました。
そんな『チェリー』。是非ご鑑賞ください。
配信状況は上記の通り。『チェリー』はAppleTV+が独占配信している作品なので、AppleTV+でのみ鑑賞することが可能です。全話見放題で配信しているので、お試し期間中に解約すれば無料で全話見ることも可能です。
AppleTV+は全てオリジナル作品を展開している配信サービス。見渡す限りオリジナル作品で、配信オリジナルが好きな人にとって金脈のような配信サービスです。
どのドラマや映画もハリウッドで一度は見たことがある俳優が出演しており、スティーブン・スピルバーグなどの有名監督も参加しています。ここでしか見れないような掘り出し物を探している人にとって非常にお勧めな動画配信サービスとなっています。
結論『チェリー』を観たい人はAppleTV+一択です!