- サイコスリラーかと思いきや、とてもハートフルな物語!
- ヤングケアラーにスポットライトを当てた作品!
- 肌の色で判断されてしまうマイクロアグレッション的なテーマにも注目!
オススメ度 |
公開日 | 2022年 |
制作国 | アメリカ |
エピソード数 | 6話(アンリミテッド) |
1話平均 | 50分 |
ジャンル | ドラマ |
『トレミー・グレイ 最後の日々』はAppleTV+がオリジナルで配信しているドラマ。認知症を患っていた老人が、とある治療法と出会ったことで記憶を取り戻し、ヤングケアラーだった少女との絆を育んでいく物語。認知症だった時期に甥を殺害されており、犯人を追いかけるサスペンス要素も少しながら持った作品です。
主演は我らがニック・フューリーでお馴染みのサミュエル・L・ジャクソン。メイクを施し自身の年齢よりも年上の役を演じています。
日本版ポスターや公式のあらすじ紹介があまり良くないと思うのですが、「衝撃の事実」という風に紹介されているので、どうしてもミステリー的なジャンルを連想してしまい、ともすると認知をモチーフにしたサイコスリラー的なドラマじゃないかと思ってしまう人も少なくないと思います。
しかし蓋を開けてみてみるとジャンルの方向性は全く異なり、とてもハートフルな物語となっています。
物語の中心にいるのは認知の老人と、ひょんなことから彼を介護することになった少女で、認知を回復する薬と出会ったことで、老人と少女が絆を育んでいく様を核に描いています。
ヤングケアラーという言葉がありますが、家庭の事情などで本来は大人がすべき家事や介護などを子供が行うこと指す言葉で、学業や友人関係に影響が出てしまうことが問題となっています。
本作はそんなヤングケアラーにスポットライトを当てた作品というわけですね。
さらにテーマの中には「肌の色で判断されてしまうマイクロアグレッション」が掲げられているようにも思えました。マイクロアグレッションとは加害者さえも気づいていない差別を指す言葉。多くの黒人は白人と初対面の際、警戒されているように感じてしまうと言います。
本作の登場人物はほとんど黒人で、彼らの人の良さがとても丁寧に描かれているように感じられました。もちろん嫌なやつも登場するのですが、最終話のとあるシーンで「見た目で判断される」というテーマが含まれていることを確信しました。
認知といえばアカデミー賞を受賞した『ファーザー』のアンソニー・ホプキンスが記憶に新しいですが、サミュエル・L・ジャクソンも引けをとっていません。特に物語の構成上「認知」ーー>「正常」と変化していくのですが、その変化を巧みに演じ切っていたと思います。
というわけで『トレミー・グレイ 最後の日々』、気になる方は是非ご鑑賞ください。
配信状況は上記の通り。『トレミー・グレイ 最後の日々』はAppleTV+が独占配信している作品なので、AppleTV+でのみ鑑賞することが可能です。全話見放題で配信しているので、お試し期間中に解約すれば無料で全話見ることも可能です。
AppleTV+は全てオリジナル作品を展開している配信サービス。見渡す限りオリジナル作品で、配信オリジナルが好きな人にとって金脈のような配信サービスです。
どのドラマや映画もハリウッドで一度は見たことがある俳優が出演しており、スティーブン・スピルバーグなどの有名監督も参加しています。ここでしか見れないような掘り出し物を探している人にとって非常にお勧めな動画配信サービスとなっています。
結論『トレミー・グレイ 最後の日々』を観たい人はAppleTV+一択です!