映画だらけのオレンチ 
はじめまして！オレンチと申します。
配信状況は2023年10月5日時点のものです。
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- 「ゴジラ＝プロレススタイル」を完全に決定づけた作品！
- エンターテイメントに大きく比重を寄せたコミカルな冒険活劇！
- ゴジラ映画初の総天然色（フルカラー）＆シネマスコープを採用した映画！
| オススメ度 | (3/5) |
| 公開日 | 1962年 |
| 制作国 | 日本 |
| 上映時間 | 98分 |
| ジャンル | 特撮 アクション モンスター |
南太平洋の孤島で日本のテレビ取材班が巨大なゴリラ・キングコングを捕獲。日本近海で逃亡したコングは本能に導かれるように、北極海の氷山より7年の眠りから目覚め、千葉沖から上陸したゴジラに戦いを挑む。日本がパニックに陥る中、2大怪獣の咆哮が轟く。
U-NEXTより引用
『キングコング対ゴジラ』は1962年に公開された特撮映画で、ゴジラシリーズの第3作目に当たる作品。
監督は初代『ゴジラ』からカムバックした本多猪四郎。特技監督は『ゴジラ』『ゴジラの逆襲』から引き続き円谷英二。
のちに『007は２度死ぬ』でボンドガールを演じることになる浜美枝（はま みえ）と若林映子（わかばやし あきこ）が共演を果たしているのもなんだか面白い点だと思います。
前作『ゴジラの逆襲』で【ゴジラvs○○】というプロレススタイルの片鱗を見せていましたが、本作はそんな「ゴジラ＝プロレススタイル」を完全に決定づけた作品として大変意義の高い作品だと思います。
興味深いのはゴジラの出演時間や画面に登場する構成のバランスが、どちらかと言えばヒール（悪役）の流れになっている点ですね。そのことはタイトルにも表れていて、故に「キングコング」が先に来ているのだと思います。ホーム対アウェイみたいなイメージですかね。
まだまだ日本人にとってゴジラという存在は、恐怖の対象であり、倒すべき相手だったのかもしれません。この後のゴジラ作品の中で、どのようにしてヒーローに転身していくのかも注目していきたいですね。
またゴジラ映画初の総天然色（フルカラー）映画であり、シネマスコープを採用した映画ということで、カラーでパノラマを意識した絵作りが光ります。
プロレススタイルで映画を描こうとした時、両者がシンメトリックに対峙するショットは絶対に欲しいショットであり、パノラマな画角と非常に相性が良かったと思います。シンメトリックな対峙ショットは両者がの力が拮抗していることを表現できます。
さらに現地住民の衣装や、物語の後半に聞いてくる赤い実などフルカラーを意識した演出がとても多くなっていました。
監督は初代『ゴジラ』の本多猪四郎ですが、初代『ゴジラ』の時のような社会風刺的なメッセージはかなり薄れ、エンターテイメントに大きく比重を寄せた印象ですね。ただし本多猪四郎っぽさは健在で、絶対に切れない系や前述した赤い実など、物語の後半に聞いてくる伏線に本多猪四郎らしさを感じることができました。
ちなみに日本における「探検隊」と言えば、ほとんどの人が同じようなイメージをするビジュアルがあるかと思いますが、そんなビジュアルを決定づけたのが本作だったようです。コミカルなテイストを上手く引き出したタコ部長こと有島一郎の演技にも注目してもらいたいですね。
ちなみにキングコングは約30年ぶりに映画の世界に登場するということで、本国アメリカ合衆国でも大きな話題になったようです。聞くところによるとキングコングの出演料は当時の金額で8,000万円だったとか。当時のバジェットとしては2本くらい大作映画が制作できるバジェットだったというから驚きです。
キングコングを東宝に迎えるにあたり、ハリウッドサイドからいくつかの指定があったようで、第一に合衆国におけるコングとは別個体と分かるように顔を変えること。第二に美女をコングに握り締めさせることなどが注文されていました。
故に浜美枝がコングに握りしめられるシーンが生まれたというわけですね。
音声解説の中で興味深かったのが、ドラマ部分と特撮部分の繋ぎについて。
ドラマ部分の監督は本多猪四郎、特撮部分の監督は円谷英二で、完成した作品を見ると全く違和感なく繋がっていますが、実際に撮影した場所も時間も全く違うんですよね。
例えばドラマ部分（俳優が演じている部分）で怪獣を見て驚いているシーンの撮影では、どんな怪獣でどんな風に動いているのか全く見ることができません。それでも違和感なく繋ぐことができる理由はひとえに本多猪四郎と円谷英二の信頼関係から来るものだということを知りました。
質の良いものしか見ていなくて盲目になってしまっていますが、そんな作り手側の努力があることにも目を開いていきたいと思った解説でした。
そんなわけで『キングコング対ゴジラ』、気になる方は是非ご鑑賞ください。
配信状況は上記の通り。現在『キングコング対ゴジラ』はU-NEXTとAmazonプライムビデオで配信しています。U-NEXTなら見放題で配信している上、実写版のゴジラシリーズは全て見放題で配信されています。
さらに入会と同時に600円分のポイントがもらえ、劇場のチケットなどに利用できます。
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というわけで『キングコング対ゴジラ』を観るなら、今のところU-NEXTがオススメです！
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配信状況は2023年8月24日時点のものです。
『ゴジラの逆襲』はDVDとブルーレイのフォーマットで販売されています。
