目次
- ベースはシリアルキラーをテーマにしたコメディ映画
- ホラー映画への造詣がなかなか深い作品!
- ジャンルを急カーブさせる野心的な試みが面白い!
オススメ度 | (3/5) |
公開日 | 2008年 |
制作国 | スペイン |
上映時間 | 87分 |
ジャンル | アクション コメディ シリアルキラー |
『セクシーキラー リベンジ・オブ・ザ・デッド』は2008年に公開されたスペイン初のシリアルキラー系コメディ映画。主演は『ダゴン』で一際美しさを放っていたマカレナ・ゴメス。
前述通り『ダゴン』のマカレナ・ゴメスがあまりにも美しかったので、「他のマカレナ・ゴメスも見たい!」と非常によこしまな理由から鑑賞し、内容については全く期待していなかった本作ですが、これが案外面白かったんです。
物語としては、エリート医学大学で連続殺人事件が発生。その犯人は「キャンパスキラー」と呼ばれ恐れられていたと言った感じです。
途中でミュージカルが挟まれたり、急にゾンビ映画になったりと、ジャンルのごった煮のような特徴を持っている本作ですが、意外にも物語としてはまとまっていて、ベースはシリアルキラーをテーマにしたコメディ映画と言ったところです。
『最終絶叫計画』のようなホラーパロディ映画から強い影響を受けている気がします。
というのもホラー映画への造詣がなかなか深いんです。特に『羊たちの沈黙』の犯人を問われた時が個人的には好みで、もしあなたが「ハ」から始まる名前の人物を思い浮かべたのなら、シリアルキラーに惨殺されてしまうことになるでしょうw
ただしホラー映画に造詣が深いと言っても、あくまでもマニア・ファンというレベルで、ホラー作品の表面をさらったうんちくが飛び出る程度でした。
その点で言うと『スクリーム』シリーズは分析力が非常に高く、映画作りのバイブルとしてもおすすめできるシリーズです。
予算が無いというわけでもなさそうなので、ゴア描写はそれなりにしっかりとできています。個人的にゴア描写は苦手で、見るとその部位が痛くなってしまうのですが、それが発症するほどにはしっかりとゴア描写ができていました。
またシリアルキラーが主人公ということで、その信念的な部分が意外にもブレないところも良かったです。シリアルキラーの中にある癖のようなものがぼんやりと見えました。『ネクロマンティック』あたりに言及していたら、最高でしたね。
そんな予想を大きく超え、楽しい時間を提供してくれた『セクシーキラー リベンジ・オブ・ザ・デッド』ですが、クライマックスがまた面白いんです。
ほとんどの映画は三幕構成と呼ばれる構成で脚本が作られていて、それぞれの幕で物語の雰囲気がガラッと変わるのですが、本作を三幕構成に当てはめた場合、第三幕ではジャンルごとガラッと変えてくるんですよ。
そんなジャンルを急カーブさせる野心的な試みがとても好みでした。
『キック・アス』のマシューボーンのようにアクションシーンにリズムや構図がしっかりしていれば、超隠れた大傑作になれた作品だったのかなと思います。
そんなわけで『セクシーキラー リベンジ・オブ・ザ・デッド』、気になる方は是非ご鑑賞ください。
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