目次
- 本作でさらにグレードアップし、各シークエンスに配置された驚くべきスタントに注目!
- 『ミッション:インポッシブル』というシリーズの形がトム・クルーズ的に1つの正解へと辿り着いた作品!
オススメ度 |
公開日 | 2015年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 131分 |
ジャンル | アクション スパイ |
『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』は2015年に公開されたトム・クルーズがプロデュースするスパイアクションシリーズの第5弾。
監督はトム・クルーズ主演の映画『ワルキューレ』や、前作『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の脚本として参加し、『アウトロー』の監督を務めたクリストファー・マッカリーが務めます。
『アウトロー』あたりから、トム・クルーズとクリストファー・マッカリーの信頼関係は確固たるものがあり、これまで1作ごとに監督を変えてきた『ミッション:インポッシブル』シリーズですが、本作以降ですでに制作されている作品はすべてクリストファー・マッカリーがメガホンをとることになります。
映画作りの感覚が相当マッチしたのは間違い無いと思いますが、5作品を生み出してきた中で『ミッション:インポッシブル』というシリーズの形が、トム・クルーズ的に1つの正解へと辿り着いたからのような気がします。
というのも本シリーズはプロデューサー(トム・クルーズ)は変わらないまま、作品を追うごとに監督は変えることで、その監督の良い部分だけ次に繋げてきたシリーズに感じるからです。言わば『ミッション:インポッシブル』というシリーズはトム・クルーズの息子のようなもので、成長していく中で学びを得る先生が変わってきたイメージですね。
そんな本作は過去作をオマージュしたようなシーンが随所に散りばめられています。例えば冒頭でイーサン・ハント(トム・クルーズ)がIMF本部へ電話ボックスから連絡をするシーンがありますが、ここでのセリフはすべて1作目の『ミッション:インポッシブル』と同じものが当てられています。
他にも様々なシーンで過去作のオマージュがあるので、ぜひ探してみてください。
「映画作りの感覚」と前述しましたが、本作の制作過程はかなり変わった手法が取られています。というのも撮影開始時はほとんど脚本が決まっておらず、撮影していく中で物語を固めていったそうです。
特にレベッカ・ファーガソン演じるイルサ・ファウストはシリーズ初登場のキャラクターですが、レベッカ・ファーガソンが演じる姿を見てからキャラクターの人となりを肉付けしていったというから驚きです。
かつてモダンホラー小説の巨匠スティーヴン・キングが「小説を書いていると、いつの間にかキャラクターが勝手に動き出す」と語っていましたが、本作もスティーヴン・キングが語っていたような現象が起きていたのでしょう。
本作のような物語制作の手法をとると何が良いかといえば、登場人物の行動原理が至極自然になるんです。結末に向かって肉付けしていく脚本の場合、物語の作り手は登場人物を結末へと向かわせたいわけで、その結果登場人物がとても不自然な行動をとってしまうことがしばしばあります。
このように感じたとき僕は「登場人物が脚本に操られている」と表現しています。
本作のような物語制作の手法の場合、「登場人物が脚本に操られている」ような状態にはほぼ陥らないでしょう。そう言った物語はより真実味が強くなるんです。
さて、本シリーズの共通言語といえばトム・クルーズによる決死のアクションですよね。
前作『ミッション:インポッシブル/ゴーストプロトコル』からトム・クルーズによるノースタントは本シリーズの代名詞となり、本作ではさらにグレードアップ。各シークエンスで驚くべきスタントをトム・クルーズが実際に演じています。
とりわけ凄いのは、アヴァンタイトルで見せる軍用機の外にしがみつくシーン、潜入ミッションで息どめの水中スタントを見せたシーン、後半のバイクチェイスシーンといったところでしょう。
軍用機の外にしがみつくシーンについては多くを語るまででは無いですが、そのインパクトは絶大でトム・クルーズさえもスタント前日は眠れなかったそうです。(ただし8テイクもやったそうですがw)
潜入ミッションで息どめについては、このシーンを演じるために潜水トレーニングを行い最終的に7分半も息を止めれるようになったというから驚きです。
さて個人的にシリーズ中で最も面白いと思っているのが本作なのですが、その理由は本作のラストにあります。どんなラストか一言で表現すると下記のような内容なので、気になる方は微ネタバレの中も覗いてみてください。
これまでのシリーズではラストはトム・クルーズのワンマンでラスボスにトドメを刺してきましたが、本作はチームで叩きのめすような流れになっています。
『ミッション:インポッシブル』シリーズの醍醐味はチームであることなので、チーム全員でラスボスにギャフンと言わせるラストが僕は大好きです。
そんなわけで『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』、気になる方は是非ご鑑賞ください。
配信状況は上記の通り。現在『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』を配信している動画配信サービスはU-NEXTとHulu、Amazonプライムビデオです。
Amazonプライムビデオ以外のサービスでは見放題配信されていますが、U-NEXTの場合、初めての登録なら600円分のポイントがもらえるのでオススメです。
というわけで『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』を観るなら、今のところU-NEXTがオススメです!
簡単登録!
31日間無料
『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』はDVDとブルーレイ、そして4KUHDのフォーマットで販売されています。
特典にはメイキング映像や、クリストファー・マッカリー&トム・クルーズによる音声解説も収録されているので、より深く『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のことを知りたい人は購入も検討してみてください。