目次
- アニメ畑の監督を迎えたことで、シリーズにマンガっぽさを上手く取り込んだ作品!
- 物語に真実味を与えるトム・クルーズによる決死のノースタントに注目!
オススメ度 | (4/5) |
公開日 | 2011年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 132分 |
ジャンル | アクション スパイ |
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は2011年に公開されたトム・クルーズがプロデュースするスパイアクションシリーズの第4弾。
監督は『アイアン・ジャイアント』や『Mr.インクレディブル』など、数々の劇場アニメの傑作を生み出しているブラッド・バード。
『ミッション:インポッシブル』シリーズはトム・クルーズがプロデューサーを務める映画シリーズで、本作に至るまで全ての作品で監督を変えています。
監督を毎回変えているのは意図的なもので、型にハマらない映画づくりを目指しているそうです。そんな本作ではアニメ畑の監督を迎えたことで、シリーズにマンガっぽさを上手く取り込んだように感じました。
とりわけ顕著なのは節々のセリフに感じられます。例えば冒頭、イーサン・ハント(トム・クルーズ)の「点火しろ!」という掛け声と共にオープニングが始まります。
中の世界の視点で見ると、単に爆弾の導火線へ点火の指示を出しただけですが、外の世界──、つまり観客から観るとオープニングの開始──、つまり映画が始まることを観客へメタフィクション的に伝えているわけです。
導火線の動きと共にハイライトを見せるオープニングは本シリーズにおける開幕を示すようなもので、トム・クルーズの号令によって映画が開幕すると言う演出はファンにとって最高に”アガる”演出と言っても過言ではないと思います。
アニメらしさをシリーズに取り入れたことでコミカルさが生まれ、より多くの人が観やすい形に昇華されています。トム・クルーズというフィルムメーカーは、多くの人に楽しんでもらえるような映画づくりを目指しているということを感じられます。
そんなコミカルさをシリーズに溶け込ませたのがサイモン・ペッグの存在でしょう。本作はイーサンとベンジー(サイモン・ペッグ)の掛け合いがとても面白く、このスタイルはこの後のシリーズにも語り継がれるようになります。
ブラックコーヒーがこれまでのシリーズなら、サイモン・ペッグ(コミカルさ)はミルクのような存在でしょうか。ブラックコーヒーが苦くて飲めない人でも、ミルクを入れることで甘みが生まれ、より多くの人でも飲むことができるようになりますよね。
また終盤の決め台詞も至極アニメ的で、あまりにも現実離れした決めセリフだったことから劇中でルーサー(ヴィング・レイムス)に茶化されています。この茶化すシーンがあってこそ、アニメっぽさと現実っぽさのバランスをうまく取っているようにも感じました。
バランスといえばアクションに真実味を持たせることで、より強力なコミカルとシリアスのバランスを保っていますね。どのようにアクションに真実味を与えているかといえば、トム・クルーズ本人が実際にアクションに挑むことによってですね。
実際にトム・クルーズがアクションに挑むことで、編集による小細工などが必要なく、アクションと溶け込んだ本当のイーサン・ハントの表情がフィルムに刻まれ、物語に真実味を与えています。
とりわけドバイにある世界一高いビル・ブルジュ・ハリファをクライミングするシーンは、「トム・クルーズがブルジュ・ハリファを実際に登っている!」と公開前には大きな話題となりました。この辺りから「『ミッション:インポッシブル』シリーズにはトム・クルーズの派手なノースタント!」という印象を与え、今後のシリーズの代名詞的な役割を担っていくのでした。
そんなわけで『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』、気になる方は是非ご鑑賞ください。
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