ポットキャスト始めました!

『ロッキー』誕生秘話!スタローンとロッキーを振り返って

「やるかやらないかを迫られた時、やることを選んだ勇気ある男の話だ。」

 

『クリード 炎の宿敵』を鑑賞するにあたり『ロッキー』シリーズ漬けな一週間だったわけですが、改めて思ったんですがロッキーって、スタローンって良いですよね!!最高ですよね!!

で、今回DVDやブルーレイに収録された特典やコメンタリーを余す事なく鑑賞したので、そこらへんの情報を入れ込みながら雑談していきたいと思います!

ロッキー好き、スタローン好き集まれーーーー!!

冒頭の引用ですが、詠み人忘れてしまった…。たしかかなり著名な批評家の方だったと思うのですが、誰だったっけ…宇多丸師匠がアトロクの中で引用していたような…情報曖昧で申し訳ないです。

ちなみにですが、以下の「MGM90周年記念ニュー・デジタル・リマスター版」に収録されている《シルベスター・スタローンによる音声解説》《シルベスター・スタローンが語る『ロッキー』》という特典が超絶オススメです!

ロッキー誕生秘話!スタローンが語るロッキーはこうして生まれた!

スタローン自身が3日間で書き上げたっていうのはかなり有名な話ですが、《シルベスター・スタローンが語る『ロッキー』》の中でここのところかなり詳しく語ってくれていました。

当時スタローンは「モハメド・アリ VS ベイヨン・ブリーダー」の試合を見ます。ベイヨン・ブリーダーには華がなく、明らかに勝ち目がなかったそうなのですが、不屈の精神でなんとモハメド・アリからダウンを奪います。

この時の心情をスタローンはこう語っています。

どこにでもいるごく普通のボクサーが、偉大なボクサーとなりチャンピオンを倒した。

これだと思ったね。人生に立ち向かい、一撃を食らわしそして最後まで戦い抜く男。

どうです?まさにファースト『ロッキー』の原型でしょう。この時のスタローンの目に間違いなく、数年後爆発的なヒットとともに、映画史の分岐点を作るのです。(分岐点については後述します。)

ただ3日間で書き上げた脚本っていうのは、今の脚本とほぼ違くてかなり書き直しているそうです。っていうのも当時、ベトナム戦争から生まれた政府への不信感からハリウッドはアメリカン・ニューシネマブーム。ロッキーもかなり暗い男でラストもアメリカン・ニューシネマ的なそれだったみたいです。でも前妻の助言もあり今の脚本になっていったんだそうです。

そして結果的にアメリカン・ニューシネマブームに終止符を打つ分岐点になったんですね。ここら辺については町山智浩さんの《映画の味方がわかる本》以上の名解説はないと思うのでこちらの本がとてもオススメです。

さらに完成した脚本は最終的になんと36万ドル、ざっと簡単に日本円にしても4000万円もの値が付いたそうですが、スタローンに主演を演じさせるつもりはなく、バート・レイノルズやロバート・レッドフォードといった当時を代表する大スターで映画化するつもりだったそうです。

でもスタローンは徹底的に自分が主演することにこだわったんですね。当時彼の銀行残高は106ドルだったそうですよ!全財産が1万円弱の極貧状態で4000万円の話を断るって、もはやどうかしてますよね笑。でも自分を信じ抜いたことで、名作『ロッキー』が生まれたんでしょう。ロバート・レッドフォードが主演をしてたとしたら8作も続くシリーズにはなっていなかったんじゃないかなと思います。

「僕は貧乏とうまく付き合える。サイを投げてあとは勘だけを頼りに突き進むしかない。最後まで立って入られたら人生も悪くない。」
──シルベスター・スタローン。

スタローンが表現したかった映画とは

「もし卑屈になることなく挫折しても立ち直れば、最後には人生に満足できるはず。逆境に置かれようとそれを克服していく─
そういったことをこの映画で表現したかった。」
──シルベスター・スタローン。

これこそ一貫したロッキーシリーズのメッセージですよね。多くの人はここに惚れ込み、数え切れないほどの人々がこのメッセージに心を救われたことでしょう。

30年後、『ロッキー・ザ・ファイナル』を始めようと思った時に、「今更時代遅れだ。」「ヒットなんかしない。」「どんなことがあっても実現は無理だ。」とまで言われたそうです。それでも前に進み続けたことで実現させ、今のクリードまで繋がったんですね。

さらにハッとしたのがこちらのセリフ。

「でもそれより大事なのは人は一人ではいられないこと。一人では成功できない。誰も振り返らない女性を愛し、誰にも相手にされない彼女の兄の味方になる。全員が融合していく。一人一人はつまらない人間でも、ロッキーを中心に集まれば、完全な存在になりうる。
人生の目的と融合できる仲間が見つかれば、何でも克服できる気持ちになる。思い込みかもしれないが、人生をかけてみたくなるはず。」
──シルベスター・スタローン。

僕が思うに、スタローンって”演技力が高い”とか、”役作りが凄い”とかそういったタイプの俳優じゃないと思うんですよね。実際不名誉な賞もらったりとか、『ロッキー』の後ヒットに恵まれなかったりもしていますし。

そんなことよりも彼が愛される理由は、どんなに不名誉な賞をもらおうと諦めることなく全身全霊で前に進み続け、出会った人々を大切にする。そんなところにあるんだと思います。

ファイナルの試合シーンで見せる、ロッキーのダウンですが、あれガチですからね笑。3ラウンド分まじで元ヘビー級世界王者と(もちろんチャンピオンは手加減してますが)殴り合ってるんですよ笑。映画の中でガチのダウンなんてスタローンぐらいでしょうね笑。

近年では、『バトル・フロント』の主演をジェイソン・ステイサムに譲ったりと、一歩後ろに下がったりもしてますしね。

名シーン。フィラデルフィアの階段

ロッキーシリーズといえば必ず脳裏に浮かぶのは特訓シーンのクライマックス、フィラデルフィア博物館の階段を登りきったところで街を見下ろしながらのガッツポーズ!!ですよね。

さらに『ロッキー・ザ・ファイナル』の最高のエンディングとしても登場しますが、今回見返していて、なんで僕がこのシーンを大好きなのか僕なりの答えにたどり着いたんです。

というのも、僕はロッキーシリーズが大好きで、もしフィラデルフィアに行けることがあれば必ずあの階段を思いっきり駆け上がって、同じガッツポーズをするんだ!とずっとずっと思っていたんですよね。

で、『ロッキー・ザ・ファイナル』のエンディングで出てくる人々は確実に僕と同じ思いであそこに立ってガッツポーズをしているんだと思うんですよ。大げさではなく、あの瞬間世界中の人々と心が一つになったことを感じるからあのシーンがべらぼうに好きなんだと思います。

それでは最後にあの階段についてのスタローンの思いを。

「あの階段を一番上まで駆け上がっていき、両手を突き上げたら”夢を追うぞ”という宣言なんだ。」
「みんなに言葉を贈るよ。”パンチを出し続けろ。勝負は分からない。夢をKOできるかもしれない。”」
──シルベスター・スタローン。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です