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「ワンダー 君は太陽」これを読んで完結!もう一つのワンダー(感想ネタバレあり解説)

「オギーに何が起きたのかについてではなく、オギーによって世界に何が起きたのかについての物語なのです。」
──R・J・パラシオ

『アベンジャーズ/インフィニティーウォー』を抑え、2018年度上半期の満足度第一位!

それを聞いてからもう僕の期待値はうなぎのぼりですよ。

まぁそれを聞かないにしても悪くなるわけはないなって勝手に思ってたんですが、

結局劇場へは足を運べず…

見た過ぎて、久々に新作でブルーレイを買いましたよ笑。(最近、最新作はUHDしか買ってない。)

というわけで特典、コメンタリー、余すところなく鑑賞してみました!!

作品情報

ワンダー 君は太陽

原題:Wonder
上映時間:113分
監督:スティーブン・チョボウスキー
制作:デビット・ホバーマン
トッド・リーバーマン
制作総指揮:ジェフ・スコール
ロバート・ケッセル
R・J・パラシオ
アレクサンダー・ヤング
原作:R・J・パラシオ
脚本:スティーブン・チョボウスキー
スティーブ・コンラッド
ジャック・ソーン
撮影:ドン・バージェス
美術:カリーナ・イワノフ
衣装:モニク・プリュドム
編集:マーク・リボルシー
音楽:マーセロ・ザーボス
音楽監修:アレクサンドラ・パットサバス

キャスト:ジュリア・ロバーツ
ジェイコブ・トレンブレイ
オーウェン・ウィルソン
マンディ・パティンキン
ダビード・ディグス
イザベラ・ビドビッチ
ダニエル・ローズ・ラッセル
ナジ・ジーター
ノア・ジュプ
ミリー・デイビス
ブライス・ガイザー
エル・マッキノン

あらすじ

ごく普通の10歳の少年オギーは、生まれつきの障がいにより、人とは違う顔をもっていた。幼い頃からずっと母イザベルと自宅学習をしてきた彼は、小学5年生になって初めて学校へ通うことに。はじめのうちは同級生たちからじろじろ眺められたり避けられたりするオギーだったが、オギーの行動によって同級生たちは少しずつ変わっていく。
(以上、映画.comより)

スタッフ・キャストについて

監督はスティーブン・チョボウスキーで、『美女と野獣』が記憶に新しいですよね。元々は小説書いてて、それで原作者のR・J・パラシオさんと友人なのかな?お二人でコメンタリーに出演してくれてました。

で、コメンタリー鑑賞後に書いてるんで言いますが、マジでこの監督とってもいい人感が半端ないですよ!!

結構コメンタリーってスタッフロールが始まると同時に喋るのやめちゃう人が多いんですけど、このおっちゃんは延々とスタッフに感謝の念を述べてたんですよ。だんだん流れに追いつかなくなってバッサリまとめちゃってたりましたしたけど笑。

コメンタリーの最後にここに「写っている全ての人がそれぞれの人生の英雄だ。」って言う超絶名言も残してましたしね!

この監督あってこの作品!って感じるとっても思いやりの感じるコメンタリーでしたね。

あと驚いたのが、制作総指揮の中に原作者R・J・パラシオさん本人の名前が!!

これもコメンタリーで語っていたんですが、かなり撮影現場にも顔を出していて、共同制作に近い形で作られたみたいですね。なるほどなって感じです。原作に近い感じがしたのはそういうことだったんですね。

感想

さてここから鑑賞後の感想と、記事のタイトルにしている『もう一つのワンダー』についてお話ししていこうと思います。

『もう一つのワンダー』が何かと言うと、原作『ワンダー』のスピンオフ作品のことです。

『ワンダー』では描かれなかった、

  • いじめっ子ジュリアン
  • 幼馴染のクリストファー(映画には出てきませんね。)
  • 同級生のシャーロット

この三人にを主人公にした作品です。

どれも甲乙付け難いほど素晴らしいお話しなんですが、映画『ワンダー 君は太陽』で若干しこりのように残ってしまったジュリアンについて特筆したいなと思います。

 

これを読んで完結。『もう一つのワンダー』で語られるジュリアンの奇跡

さて、映画を見ていて

「ジュリアンってほんとやなヤローだな。」

「あの親あってあの子あり。」

って感じた人は少なくないんじゃないでしょうか?トュシュマン先生の部屋に親子で呼び出されているシーンは、娯楽作品として、カタルシスを感じるのも間違い無いと思います。

実際小説でジュリアン目線で見てもやっぱすげーやな奴なんですよ。

ただ、やっぱりどこか寂しげな表情のままフェードアウト(実際には修了式に出席してますが)していくジュリアンにはすごく寂しさを感じましたよね。

考えさせると言う意味で多くは語らないってのも監督の狙いでもあるんですが、これを深く深く掘り下げたのが『もう一つのワンダー』なんです。

実はジュリアンは幼い頃、ホラー映画からのトラウマで「悪夢障害」に悩まされていたんですね。治療の甲斐あって症状はすっかり良くなるのですが、オギーに初めて会った日から徐々に再発してしまうことになります。

そんな経緯があって《画像編集ソフトの一件》が起こったのですが、でもやっぱりそれはいいわけにならないと思うんですよね。

ただし、僕自身親としてこの一件は非常に複雑にも感じます。自分の子供が苦しむ姿はやっぱりどんな理由だろうと見たく無いです。

そんなこんなで一家全員悪びれることもなく、ビーチャー学園を去るんですが、この後の展開がもう本当に完璧でして、

ジュリアンのおばあちゃんの話で、ジュリアンにもワンダーなことが起きるんです。

このおばあちゃんの話の詳細はぜひ小説を読んで欲しいのですが、

大切なのはジュリアンが自分自身で、自分が悪いことをしていたと気づいたこと。そして反省することができ、謝る勇気を出したことです。

これははっきり断言できますが、いじめは悪です。どんな理由があろうとそれは覆りません。

ただ誰かに意地悪したい気持ちって少なからず誰しもが経験したことなんじゃ無いでしょうか。

自分で気づけなければ反省できるなんてありえないですし、謝ることって本当に勇気が必要ですよね。

許してもらえるかは結局相手次第ですが、何十年後、ただ意地悪な奴として相手の記憶に残るよりはよっぽどいいはずです。

ほんの少しだけ余分な親切を

「正しいことより親切なことを選べ。」

──ブラウン先生。

ブラウン先生の格言がほんと心に刺さりますよね。

本作のテーマを一つ決めるとしたらそれは親切についての物語だと思います。

お互いに親切にし合うことで世界がどう変わっていくかを見せた映画なんじゃないかなと思います。

トゥシュマン先生は言います。「自分が思っているよりもほんの少しだけ余分な親切を。」と。

世界を変えていくには自分が思っているだけじゃほんの少しだけ足りないんでしょうね。でもそのほんの少しの余分のおかげで世界が良くなっていくならそれは本当に喜ばしいことじゃないですか。

人に親切にすることってすごく難しくて勇気のいることで、なかなか行動に移せなかったりしますが、余分な親切、頑張ってみようかなって思います。

また、子供向けだということもありますが、語り手が次々と変わる手法がものすごくわかりやすくていいですよね。

同じような手法で『スモーク』も超名作なんでオススメです。

ちょっとほっこりする撮影の裏話

今回コメンタリーを見ていて、ちょっとほっこりするエピソードを監督が語っていたので簡単に紹介しますね。

本作の撮影は実際にはNYではなく、カナダのバンクーバーでほぼ行われていたらしいのですが、この撮影で監督は娘の4歳の誕生日に立ち会えなくて、とても寂しい気持ちをしたそうです。

でもそんな監督にジュリア・ロバーツがこう伝えます。

「4歳の誕生日は忘れてしまうけど、パパが「ワンダー」を作ったことは覚えてるよ」
──ジュリア・ロバーツ。

そんなチョボウスキー監督にも少しだけワンダーなことが起こります。

イザベルが”ヴィアの母親”に戻るシーン、回想で4歳のヴィアの誕生日のシーンがありますが、4歳のヴィアを演じているのがチョボウスキー監督の実の娘、メイシーちゃん本人だそうです。

監督は「僕にとってとても特別な瞬間だ。」と語っていました。

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