みなさんこんにちは!オレンチです!
遅ればせながらやっと観ました!『カメラを止めるな!』
とにかく凄いらしい!という情報のみで、なんとか今までネタバレをシャットアウトしてきました。
「全編ワンカットなの?」
「観たこともないレベルのどんでん返しがあんの?」
僕の興味と勘ぐりが加速する一方で、
名だたる著名人から、映画好き仲間やSNSに至るまでどこを見渡しても絶賛の嵐嵐嵐!
一体全体どんな作品なのか…。
『カメラを止めるな!』の特典映像、音声解説(コメンタリー)を元にネタバレ感想・解説行きます!
目次
ネタバレ・感想・解説
ここまで評判が上がっちゃうと、良くないとは思いつつも期待し過ぎになっちゃうこと多いじゃないっすか。
結果、期待し過ぎが邪魔をして思ったよりも面白く感じられないことって多いんですよ。
結果、僕的にはどうだったのか。
なるほどそう来たか!!!超楽しいじゃないか!!
ゾンビ映画の枠を飛び出した、最高の娯楽映画でした!!!
それではここから、ガッツリとネタバレや裏話を含みながら感想・解説を進めていきます。
まだ観てない人は絶対にここから先は読まないでください。
茶番に思えば思うほど…
冒頭37分のワンカット映像がまぁ〜〜茶番なこと。
映画の撮影は42テイクにも及び、思うように進まず一旦休憩に。
そこで始まる合気道の話。
「ポンっ!」という掛け声とともに暴漢から抜けるメイクさん。
何故か固まって動かない音声さん。
「いや、これまじで茶番なんじゃないか?」
「ワンカットが凄いとかそういう話?また期待し過ぎた?」
「いったい俺は何を観させられているんだ。」
流石にそれはないだろうと思いつつもよぎる不安。
しかし、それ以上におかしなことが起こり始めます。
明らかにカメラ目線な監督。
一旦止めてと叫ぶ俳優。
明らかに長いヒロインの悲鳴。
死んだはずなのに立ち上がるメイクさん。
「これは何かある。でもさっぱりわからない。」
そう思いながら結局37分が過ぎ、(初見の時は37分のワンカットだということも知りませんでした。)物語は1ヶ月前へ。
ここから「ONE CUT OF THE DEAD」の前日談という流れで、徐々に僕らが感じていた茶番に対して意味が付与されていくのです。
ここで重要な要素が二つ味付けされます。
あのCGのような女性が語るアツアツポイントです。
・ワンカットで撮影すること。
・完全生放送であること。
この二つがあるかないかで今後の推進力が全然違います。
要は何が起こってもやるしかない状況を作り出しているんです。
人は他者が困っている時ほど楽しく感じるもので、『スナッチ』とか、『パルプ・フィクション』のような群像劇によく言えると思います。
あとはワンカットで蒔いた伏線を回収していくわけですが、その中に本作が面白く感じれる秘訣が二つ隠されています。
一つ目は、いずれも伏線の回収が難しいことを言っていないので、どんな人でも理解できるようになっています。
うんちとか、ゲロとか、合気道とか。
二つ目は、ほぼ最初のワンカットをなぞる形で展開されるので、こちらも理解しやすい作りになっているのに加え、
裏舞台が観たいという、誰しもが感じる欲求に物語として答えているのです。
さらに凄いのが、上記で書いた明らかに狙っている演技だけでなく、絶妙な間にも意味を持たせているんですよ。
結局、このワンカットを茶番に感じれば感じるほど、この作品の術中に落ちていたっていうことですね。
回収されていく伏線が心地よいのに加え、メチャクチャ爆笑できるんですよ。
しかもエンディングは清々しく終われる。こんなに娯楽として完成された映画体験はなかなかないと思います。
三幕構成としては。
茶番に感じてしまう。という件も関わっているのかもしれませんが、この37分ワンカットを長く感じてしまった人も少なく無いのではないでしょうか?
確かに最高に面白かったのですが、実際僕も37分のワンカットは少々長いな〜と感じました。
というのは、映画における三幕構成のルールが関わってきているのだと思います。
三幕構成とは、映画を第一幕、第二幕、第三幕というように、映画を三等分する考え方で、ハリウッドではほぼ三幕構成を念頭に作られています。
その比率は、どの映画でも同じで、1:2:1になると言われています。
『カメラを止めるな!』の上映時間は約96分ですので、
・第一幕:24分
・第二幕:48分
・第三幕:24分
が妥当な比率になります。
つまり、ワンカットが少し冗長に感じるのは、この黄金比から大きく外れてしまっていたからなんですね。
面白いことに、どんなに長い映画でも短い映画でも、特にハリウッドの作品はこの比率で物語が大きく動きます。
ぜひ一度、どんな映画でも良いので時間を計って鑑賞してみてください。面白いですよ。
ちょっと裏話
・「ONE CUT OF THE DEAD」の中で撮影していた映画は「TRUE FEAR」
「ONE CUT OF THE DEAD」の中でもゾンビ映画を撮っていますが、
そのタイトルは「TRUE FEAR」で、海水浴でバカンスに来ている最中にゾンビに襲われてしまった!という設定だそうです。
当初、合気道ではなくフラダンスだった!
結局「スベる」という理由で合気道になったそうです笑。
日暮邸は上田邸!
劇中で登場する日暮邸ですが、妙に生活感あんな〜と思っていたんですが、上田慎一郎監督が実際に住んでいるアパートだそうですよ!笑
そりゃ生活感あるわ笑。コンロの焦げ具合とかよ〜くみてみてくださいね。笑
小道具は別の映画で使われたもの
もげた腕や、音声さん役の山崎さんの生首ですが、どれも別の映画で使われたものだそうです。笑
特に生首なんかめっちゃ似てるミラクル!笑
「オノを拾って」のカンペを持っていたのは小野さん
すげーどうでもいいですよね笑。だってコメンタリーで監督が言ってたんだもん笑。
終わりに
最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。
何はともあれ、超楽しい大満足の娯楽映画でした!
上田慎一郎監督の次回作はかな〜〜〜り注目を集めるでしょうから、そこで本当の手腕が問われるのでしょう!応援してます!
まだまだブログを始めたてで拙い文章ですが、日々精進してまいりますので今後ともよろしくお願いいたします。
それではまた!