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映画の楽しみ方(理論編)『なんだネコか理論』

オレンチ
オレンチ

はじめまして!オレンチと申します。

今回は映画の見方がちょっと変わるかもしれない映画理論、「なんだネコか」理論についてお話ししていきます。

「なんだネコか」理論とは

「なんだネコか」理論とは映画監督の三宅隆太氏が提唱した映画理論。とりわけホラー映画でよく利用される手法で、ショックを増幅させる技術です。

ショックとは簡単に言えば観客がビックリすることで、ホラー映画にとってはとっても大切な要素ですよね。

例えばリドリー・スコット監督の代表作『エイリアン』を例にしてみましょう。

ノストロモ号に紛れ込んだゼノモーフ(エイリアン)を乗組員全員で探索することになりますが、恐る恐る物音の方へ向かうと、そこにいたのは猫のジョーンズだった。

ほっとしたのも束の間、振り向くとそこにはゼノモーフが・・・!

まさに「なんだネコか」理論を地で行くような演出ですが、一旦「なんだ。ネコか・・。」を挟むことでビックリが増幅しませんか?

つまり「なんだネコか」理論とは、危険を感じる緊張を(エイリアンが近くにいるかもしれない)、勘違いだったと思わせることで一度安心をさせ(なんだネコか・・。)、次の瞬間でショックを与える(幽霊やモンスターに人を襲わせる)ような演出のことを言います。

登場人物が緊張している場合、観客も多くの場合は緊張していて、言わば心の防御体制となっているわけです。そんな防御体制をいったん崩した瞬間に襲うので、よりショックが増幅するようになっているんです。

簡単に言えば不意打ちですね。

またネコは便宜上のものなので、他のものでも代用できます。

オレンチ
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おそらく70年代のスプラッター映画のカンブリア爆発が起きたあたりから生み出された演出方法だと思うのですが、最近では「死亡フラグ」として認知されるようにもなっていますねw

映画ファンとなると「なんだネコか」的な演出が来るだけで、「こいつ死ぬかも」と予想できてしまうほど繰り返し使われてきた演出なので、映画ファンの予想を覆す演出を考案することがフィルムメーカーたちの腕の見せ所なのかもしれませんね。

また犬を利用した映画理論もあるので、ぜひこちらも合わせてチェックしてみてください。

映画の楽しみ方(理論編)『あなたうちのジョンが…理論』 映画の楽しみ方(理論編)『あなたうちのジョンが…理論』

ちなみに「なんだネコか」理論はライムスター宇多丸氏がパーソナリティを務めるラジオ番組『アフターシックスジャンクション』の前番組『ウィークエンドシャッフル』の中で紹介されました。

『アフターシックスジャンクション』は月曜日〜金曜日の18時から3時間、カルチャーについてさまざまな視点から掘り下げている番組。radikoやspotifyから聴くことができるので、ぜひぜひ聴いてみてくださいね。

また三宅隆太氏もspotifyでご自身の番組を持っており、こちらも面白いのでぜひ聴いてみてください。

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