- ローガンという人物を極限まで深掘り、これまで彼が犯してきた罪に対する贖罪の旅がテーマ
オススメ度 | (5/5) |
公開日 | 2017年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 137分 |
ジャンル | アメコミ マーベル |
『LOGAN ローガン』は2017年に公開されたジェームズ・マンゴールド監督によるアメコミ映画。
ウルヴァリン三部作の三作目にして終章となる本作。一応ヒュー・ジャックマンは本作でローガン a.k.a ウルヴァリン役を引退すると宣言していましたが、どうやら『デッドプール3』で復活するようですね。それはそれで楽しみです。
さて本作についてですが、これまでヒュー・ジャックマンが演じてきたX-MENの世界線とは若干異なり、観客がこれまで観てきた「X-MEN」のコミックや映画はそのままコミックや映画として本作の世界に存在しています。
本作の世界線でも自由の女神での出来事は起きているし、ウルヴァリン三部作の前作『ウルヴァリン:SAMURAI』を彷彿させる日本刀も登場しますが、映画で語られた出来事は事実を美化したものというのが本作における立ち位置となります。
なぜこのような作劇を選択したかというと、ローガンという人物を極限まで深掘り、これまで彼が犯してきた罪に対する贖罪の旅がテーマになっているからです。この中で参考にされたのがクリント・イーストウッドによる西部劇の傑作『許されざる者』です。
監督ジェームズ・マンゴールドは西部劇からのエッセンスを自身の作品に注入していることが多く、本作もその一つだと言えるでしょう。
物語の骨子は、ローラという少女をエデンと呼ばれる場所へ送り届けるといった内容で、ロードムービー調で描かれます。
ロードムービーの本質というのは行きずりの出会いを描くもので、本作でも道中で様々な人々と出会い、その出会いの中で自分に足りないものを補ったり、気付いたりしながら旅を続けています。
つまり本作はローガンが200年で犯してきた罪を洗うロードムービーなのだと思います。故に本作のヴィランはX-24こと自分の悪い部分だけを抽出した分身なのです。
本作はさらにもう一つ、現実を突きつけます。
歳をとり、かつての面影がなく衰弱しきったプロフェッサーXことチャールズ・エクゼビアです。パトリックスチュワートは本作のプロフェッサーを演じるにあたり3キロの減量をしたそうです。
またリアリティはタイトルに反映されています。
スピンオフである前2作には「ウルヴァリン」が付きました。これは言わば彼の芸名であり、フィクションを彷彿させるもの。だからこそ今回のタイトルは「ローガン」なんだと僕は思います。
そんなわけで『LOGAN ローガン』、気になる方は是非ご鑑賞ください。
配信状況は上記の通り。現在『LOGAN ローガン』を配信している動画配信サービスはDisney+とAmazonプライムビデオのみ。
Disney+なら見放題で配信していますが、Disney+には無料期間がないので最低でも990円が必要です。もし本作のみ観たい場合はAmazonプライムビデオでレンタルした方が安く済みます。(レンタル料:300円)
ただしDisney+は他のX-MEN作品も全て配信しているので、シリーズを通してみたい場合はDisney+を選びましょう。
個人的に本作はウルヴァリン三部作の二作目に当たる作品あので、他の作品も合わせてみた方が面白いと思います。
よってDisney+の方がお勧めです!
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『ウルヴァリン:SAMURAI』はDVDとブルーレイ、そして4KUHDのフォーマットで販売されています。特典のメイキング映像はおよそ60分ほどの尺で、それなりの見応えはあります。
音声解説も収録されており、より深く『ウルヴァリン:SAMURAI』のことを知りたい人は購入も検討してみてください。