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ネタバレ『キングコング:髑髏島の巨神』─小ネタ満載!徹底解説!─感想・解説・評価

みなさんこんにちは!オレンチ です!

今回は2019年5月31日に公開を控えた『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の前作に当たる『キングコング:髑髏島の巨神』についてのお話です。

まず単刀直入に僕の感想を言うと、

《ど直球の大怪獣映画だ!!》

です。

さらにさらに本作の音声解説を堪能したところ、ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督のオタクっぷりを反映したオマージュだらけの映画でしたw

ではなぜ、《ど直球の大怪獣映画だ!!》と思ったのか?

またどのようなオマージュが散りばめられているのか?

順番に解説していきますね。

 

モンスターバースについて

感想の前にちょっとだけ寄り道をして、本作が所属する「モンスターバース」についておさらいしておきましょう。

「モンスターバース」の「モンスター」はもちろん怪獣を指しますが、「バース」って一体なんでしょう?

「バース」とはユニバースの略で、最近だと「スパイダーマン:スパイダーバース」でも同じような言葉が使われていましたね。

考察「スパイダーマン:スパイダーバース」が予言するフェイズ4

この「ユニバース」「バース」は異なる映画同士でも世界観を共有しているシリーズに使われる言葉で、言ってしまえば最近の流行りです。

もっと簡単に言うと、2とか3とかタイトルについてなくて、全然タイトルが違くても話が繋がっている作品群のことです。

「映画のユニバース化」で火つけであり、最も成功したのがマーベルのアメコミヒーロー同士の世界を共有したMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)です。

【まとめ】マーベル・シネマティック・ユニバースの舞台裏!

個人的にはMCUの次に成功しているのが、2014年のハリウッド版『ゴジラ』から始まったこの「モンスターバース」だと思っています。

ネタバレ─ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』(2014)はなぜ物足りないのか?─感想・解説・評価

三幕構成について

当ブログでは映画をハリウッドの脚本術である、「三幕構成」に区切って解説していきます。

参考までに、僕が区切った三幕構成を乗せて起きます。

第一幕

内容:オープニング 〜 調査団一行がコングに初めて遭遇するまで

第二幕

内容:コングと初遭遇 〜 パッカードとコングが川で対峙するまで

第三幕

内容:川での対峙 〜 エンディングまで

感想・解説・評価

ではまず、僕の感想から行きましょう!

怪獣映画を作るために必要なこと

ピーター・ジャクソンが掘り下げるだけ掘り下げたキングコングの”美女と野獣”的な部分をできる限り削ぎ落として、怪獣はたまた神としての作り込みに徹してましたよね。

それでいて”美女と野獣”的な部分も、絶妙なバランスでおざなりにしない感じが過去作への敬意を感じました。

今後ハリウッドから発信される怪獣映画に期待せざるを得ない一作になっていたのではないでしょうか?

そもそもローランド・エメリッヒ版『ゴジラ』の大失敗からハリウッドは怪獣映画から手を引いていたのですが、この殻を『クローバーフィールド』が破り、『パシフィック・リム』、ギャレス版『ゴジラ』へと繋がり、今作!この成功は今後の怪獣映画にとってかなりの財産になるじゃないかなと思います。

ではなぜ《ど直球の怪獣映画》に感じたのでしょうか?

それは格闘シーンの構図にあります。

怪獣映画に必要なこととは、怪獣を主役とした決してドキュメンタリーでは見れない映像を作り出すことだと思います。

本作でわかりやすいシーンを一つ上げましょう。

第三幕でコングが髑髏クローラーに向かって突進していくシーンがあります。

このシーンでは山々をかき分けながら全力疾走するコングに並走し、常に中心に捉えています。

仮にヘリコプターで並走して撮影したとしてもここまで正確にコングを捉えた映像は撮ることができないでしょう。

さらによ〜く見ると、『新世紀エヴァンゲリオン』でエヴァンゲリオンがビルをかき分けて走っているシーンとほぼ同じなんですよ。

監督は確実に『新世紀エヴァンゲリオン』を参考にしています。

これこそ怪獣を主役としたドキュメンタリーでは決して見れない映像であり、怪獣映画に必要な要素なのです。

練られたプロットとキャスティング

じゃあ迫力だけの怪獣映画なのかというとそうではなくて、プロットもキャスティングも見事だったと思います。

まずオープニング。

冒頭のインパクトとしては最高ですよね。

墜落したアメリカ兵の眼に映るコング。

彼の死を思わせる…というか、

「あ、俺死んだな」

って聞こえてきそうなくらいの絶望感を感じましたね。

ここで感じさせる絶望感がまた後に効いてきて素晴らしいんです。

実際の出来事を写したフィルムの中に時頼混ぜられるモナークの資料映像がランダムに切り替わるオープニングクレジットがまたいいっすよね。

ギャレス版『ゴジラ』とダダかぶりで、今後モンスターバース作品はこのオープニングが踏襲されていくんでしょうかね。というかされて欲しいです。

で舞台は1973年に移っていくのですが、この1973年に設定したのが本当にナイスなんです!

1972年、歴史上初の地球観測衛星ランドサットが打ち上げられることになるんですが、本作ではこのランドサットがスカルアイランドを見つけたことになっていて、話の流れ的には非常に納得できます。

それと同時にこの年代が未開の地をテーマにできる最後の砦なんです。

ここから先の時代はこのランドサットが地球を調べ尽くし、地球上から未発見の島は事実上無くなってしまうことになり、キングコングやるならこの時代だろぉ!ってことになったんだと思います。

さらにあれだけ島に人を派遣するのを渋っていたのに、ある一言で簡単にGOサインが出ます。

「ソ連が先に調査しちゃいますよ」

このGOサインもこの時代ならではの納得感でしょうね。

どっちの国が先に月へ人を送れるかを競ってる時代ですから、島ぐらいチョチョイのチョイでしょうね。

さらにこの時期のベトナム戦争にフォーカスを当ててる訳ですが、完全にアメリカの負けムードであり、お偉方であればあるほど負けを認めたくなかった時期でもあります。

この兵士のフラストレーションが本作に活かされていくわけですが、

中盤、コンラッドがこんなことを言っています。

「戦争からは誰も戻れない。元の姿では。」

つまり、マーロウとパッカード、戦争から対照的な意味で戻れなくなった二人の男の物語でもあるんですね。

パッカードのベトナム戦争のフラストレーションをコングにぶつけることで、人間サイドの怪物を作り出していくあたり、見事だと思います。

そんなこんなで絶妙な1973年な訳ですが、一行がコングとファーストコンタクトするシーン!なんと衝撃的なインパクトでしょう!

さらにシーンで特筆するのならば、ガスマスク・サムライですよね!w

ああいうオタクの妙がわかるあたり流石ですw

それはそうと、本作でトム・ヒドルストンがいい味出してましたね。SAS役がめっちゃしっくりきてました。もっと見たいですね、彼の銃さばき。

またときより現れる外しとして使われる、趣味の悪いブラックジョークもバランスがいいですね。

コール大尉の最後とかまさにそれですよね。

あれだけたっていたキャラクターが、英雄的な最後を迎えると思いきや、ほっっんと只の無駄死にですもんねw

豊富な小ネタ。オマージュの数々

では、監督のオタク度を表す小ネタやオマージュの数々をご紹介いたします。

コングのモデルは『ワンダと巨像』!?

映画の冒頭で初めてコングの頭部が現れるシーンがありますが、あのインパクトあるシーンは日本のTVゲーム『ワンダと巨像』からヒントを得たと監督は解説していました。

コンラッドは「地獄の黙示録」の原作者から

これは完全に『地獄の黙示録』の原作『闇の奥』の筆者である、ジョセフ・コンラッドから拾ってます。

AはエイリアンのA

一行が乗り込む船、『アテナ号』のAのフォントですが、あれは『エイリアン』のフォントを丸パクリらしいですw

髑髏島にそびえる山々は『風ノ旅ビト』から

激しい嵐を抜け、髑髏島に到着した直後に神々しくそびえる山々は、日本のTVゲーム『風ノ旅ビト』からのオマージュだそうです。

『地獄の黙示録』といえばヘリとナパーム弾

髑髏島に到着後、調査用のミサイルよろしくナパーム弾を投下しているシーンは『地獄の黙示録』のオマージュですねw

ここは最も多くの人が「オマージュだ!」と感じたシーンではないでしょうか?w

当然正解で、監督曰く

「『地獄の黙示録』といえば、ヘリコプターとナパーム弾だ」

だそうですw

コングに殺された兵士たちの名前

コングと初遭遇で滅茶苦茶にやられた後、パッカード達とランダ達が合流したすぐ後。

集めたドックタグの名前を読み上げるシーンがありますが、あそこで読まれている名前はジョーダン・ボート=ロバーツ監督の前作『キングス・オブ・サマー』の制作と脚本担当者達の名前だそうですw

食人族

竹やぶの蜘蛛の足が人間の口に突き刺さるシーンが食人族のオマージュです。

コングとタコ

コングがタコの怪獣をもぐもぐと食べるシーン。

あのシーンは『オールド・ボーイ』のオマージュらしんですが、僕はパク・チャヌク監督の『オールド・ボーイ』は未見なのでわかりませんでした…。

トカゲ中隊のジャケット

マーロウのジャケットに”トカゲ中隊”と書いてありますが、あれは『タクシードライバー』のトラヴィスが来ているジャケットに書いてある”キングコング中隊”のオマージュです。

ワンダラー号とベンチャー号

過去作の『キングコング』に登場する船、《ベンチャー号》の小説版の名前が本作で朽ち果てている《ワンダラー号》で、オリジナル版の出来事はこの島で起きたことを表しているそうです。

当然、コングがニューヨークに連れて行かれたことは無しとして。

イカリグンペイ

長らくマーロウと暮らしていたMIYABIが演じたイカリグンペイですが、

イカリは『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジから。

グンペイは小型ゲーム機ゲームボーイや『メトロイド』の生みの親である横井軍平さんから。

グンペイの刀

グンペイの刀についている三角形のパターンは『もののけ姫』を真似たそうです。

また刀の刃にはエッチングがあり、これは神話上で竜を退治した刀に施されていたものだそうです。

監督は本作の主題が神話を忘れた人が神話と対峙することでもあるため、こういった神話的要素をたくさん盛り込みたかったそうです。

髑髏クローラーのモデル

髑髏クローラーは、

  • 『グエムル─漢江の怪物─』
  • 『千と千尋の神隠し』のカオナシ
  • 『新世紀エヴァンゲリオン』の第一使徒
  • 『ポケモン』のカラカラ

をモチーフにしているそうですよ!w

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2022年6月1日 23:59まで配信です。

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終わりに

いかがだったでしょうか?

小ネタやオマージュの数に驚かされたのではないでしょうか?w

これでも僕が拾ったのはほんの一部で、音声解説の中でも監督は紹介しきれていないといっていたので、

『そのうち全てを解説したバージョンを出すよ』

と言っていましたw

本当に出るかな?出たら買うとおもいますw

今回参考にしたのは以下のブルーレイからですので、興味がある方は是非是非ご鑑賞くださいませ。

 

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