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【ネタバレ】『ジョン・ウィック:パラベラム』感想・解説・評価|みんなが後悔する話

こんにちは!オレンチです!

今回は『ジョン・ウィック:パラベラム』行ってみましょー!

作品情報

  • 原題:John Wick: Chapter 3 – Parabellum
  • 制作:2019年/アメリカ
  • 上映時間:130分
  • レーティング:R15

あらすじ/予告編

前作で怒りのあまりに、一流殺し屋が集う「コンチネンタルホテル」の掟である「ホテル内で殺しはおこなってはいけない」を破ってしまったジョン。聖域から追放された彼を待っていたのは、組織による粛清の包囲網だった。刺客たちがさまざまな殺しのスキルを駆使し、賞金首となったジョンに襲いかかる。傷だらけとなったジョンは、かつて「血の契約」を交わしたソフィアに協力を求め、カサブランカへと飛ぶが……。(映画.comより)

監督・スタッフ

  • 監督:チャド・スタエルスキ
  • 制作総指揮:デビッド・リーチ
  • 制作:ペイジル・イバニク
  • 脚本:デレク・コルスタッド
  • 撮影:ダン・ローストセン
  • 編集:エバン・シフ

監督のチャド・スタエルスキは元キアヌ・リーブスのスタントダブルで、キアヌ主演の目がヒット作『マトリックス』にもスタントとして参加しています。続く『マトリックス:リローデッド』及び『マトリックス:レボリューション』ではスタントコーディネーターとして参加。マトリックスシリーズでキアヌとの関係を深めていったのでしょう。

制作総指揮のデヴィット・リーチも元スタントで、チャド・スタエルスキとともにスタントの会社を立ち上げたことから映画業界に入ってきます。以来、あらゆる作品の現場に携わることで映画を撮る知識を蓄えていき、共同監督とはいえ『ジョンウィック』の成功にこぎつけたのです。

共同監督によって成功した秘訣はもう一つあり、1作目に参加したウィレム・デフォーが語っています。

「共同監督の作品に何度か参加したが、普通それぞれ美術担当・衣装担当・etcといったようにキッチリと役割分担をしている。しかし、チャドデヴィッドはあらゆる仕事を共有して二人とも全てを把握しているんだ。」

全ての要素を共有し、どちらか一方に偏ることなくブラッシュアップした結果が1作目の成功に導いたのだと。長年の付き合いでなければ出来ない芸当ですよね。

本作はチャド・スタエルスキ監督名義ですが、制作総指揮としてしっかりデヴィッド・リーチも貢献してくれることでしょう。

キャスト

  • ジョン・ウィック:キアヌ・リーブス
  • ソフィア:ハル・ベリー
  • ウィンストン:イアン・マクシェーン
  • バワリー・キング:ローレンス・フィッシュバーン
  • ゼロ:マーク・ダコスコス
  • ディレクター:アンジェリカ・ヒューストン
  • シャロン:ランス・レディック
  • 裁定人:エイジア・ケイト・ディロン
  • 首領:サイード・タグマウイ

『スピード』『マトリックス』『ジョン・ウィック』とおおむねディケード毎にヒットシリーズを生みだすキアヌ・リーブスですが、2010年代のヒット作『ジョン・ウィック』もいよいよ佳境ですね。

2000年代のヒットシリーズ『マトリックス』のローレンス・フィッシュバーンとこのタイミングで共演をするなんて因果とは面白いですね。

個人的に注目したいのは、マーク・ダコスコス、ランス・レディック、サイード・タグマウイの3名。ジョン・レグイザモの活躍がたっぷり見れれば尚良かったんですが・・・

マーク・ダカスコスと言えば、ヴァンサン・カッセルと共演した『ジェヴォーダンの獣』やジェット・リーと共演した『ブラック・ダイアモンド』で非常に高い戦闘スキルを披露しましたが、その後ヒット作に恵まれず今年で齢55歳

しかし、『イップマン』で遅咲いたドニー・イェンの一例もあるし、予告を見る限り見せ場がありそうですよね!

恐らくですが、知名度の低い戦闘スキルの高い俳優を探しての配役ですよねコレ。

得体のしれないやばい奴を狙ってのことだと思いますが、これがドニー・イェンイコ・ウワイスのように、そこそこ有名になってしまった戦闘スキルの高い俳優では成立しなかったでしょう。

続いてランス・レディックは本シリーズ3回目の皆勤賞。海外ドラマ『LOST』や『フリンジ』でJ・J・エイブラムスの元、存在感を放っておりました。今回はそれなりに見せ場も多そうなので非常に楽しみであります。

オレンチ

『LOST』は多分顔が原因w

最後はサイード・タグマウイ。『ワンダーウーマン』や『GIジョー』のようにコミカルな演技から『スリー・キングス』のようなシリアスな演技まで使い分ける隠れ演技派俳優です。今回はどちらに転ぶか非常に楽しみであります!

感想・解説・評価

まずは誠に勝手ながら0.5刻みの5段階で僕の満足度を表すと・・・

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3.0といった感じ!

まず声を大にする子ができないので、文字を大にして言っておきますと・・・

終わらないんかい!

多分というか、確実に僕の先入観がよろしくないのですが、勝手に本作が最終章だと思っていたんですよ。

すげー盛り上がったあと、さらなる展開を示唆しまだ続くんかい!!!と若干クドさを感じていた矢先のスタッフロール!w

そもそも《パラベラム》って思いっきり直訳すると《平和を望むなら戦いに備えよ》って意味なんですね。つまり本作は全編通して《準備》ということになり、少し考えれば2部構成になっていることも予想できる副題だったんですね・・・。

ちくしょう。やられたw

『チャプター2』を後悔する話

前作『チャプター2』で、ジョン・ウィックはルールを破りコンチネンタル・ホテル内で殺人を犯し、世界中の殺し屋たちから命を狙われることになります。

そんなジョン・ウィックの友人でニューヨーク・コンチネンタル・ホテルの支配人、ウィンストンは友人のよしみでジョン・ウィックが逃亡できるように1時間の猶予を与えるという粋な計らいを魅せました。

いざこれから!といった盛り上がりを見せた直後からスタートを切った本作。前作の推進力を保ったまま、激しい逃亡劇から幕を開けましたね。

のっけから激しいアクションの連続は前作『チャプター2』と同様で、殺しとネオンの世界へ引きずり戻されました。

ちなみに前作も今作もビルに投影されているのはチャールズ・チャップリンと肩を並べ「世界の三大喜劇王」と呼ばれた一人、バスター・キートン。キートンの芸風は、体を張ったアクションが主で、いわば体を張る系俳優の元祖ともいえる存在です。

本作ジョン・ウィックを演じるキアヌ・リーブスも猛特訓を積みガン・フーを習得し、カースタントなど危険なスタントもいくらか本人が演じております。(『チャプター2』で車で突っ込まれ、ドアの外れたマスタングから転げ落ちるシーンなどはキアヌ本人が演じています。)

体を張ったアクションで人々を楽しませるという精神が『ジョン・ウィック』というシリーズの根底にあるのでしょう。

チクタクチクタク。いよいよ処分が下され、ジョン・ウィックの首にかけられて賞金目当てに世界中の殺し屋が彼を襲います。

満身創痍で追っ手を逃れ、たどり着いたのは自分を育てた組織の元。

さらにここで逃亡の協力を得て、カサブランカへ。カサブランカでは過去に誓印を交わしたソフィアハル・ベリー)に協力を求め、主席の1人から首領の居場所を突き止めます。

ジョン・ウィックはそそくさとその場を去りたかったのに、ソフィアが愛犬を撃たれたことにブチギレて、大暴れした挙句、ジョン・ウィックは砂漠に放り出されます。

やっと首領の元へとたどり着いたジョン・ウィックは自分にかけられた賞金をどうにかして取り消して欲しいと哀願します。

ここまででおよそ半分。

つまりまるっと半分、首領と会ってどうにかしてもらう!!という漠然とした説得力のない目的のために永遠と逃げ回っているんですよ。

なんなら、行く先々で過去に関わった人々に協力を得るのですが、そのいずれもジョン・ウィックの表情には後悔が見えるんです。

そんなに後悔して逃げ回るんなら、なんで撃ったん!?

さらに前作で粋な計らいを見せたウィンストンも同様に、ジョン・ウィックに情けをかけたことにより罰を受け、これまた後悔。

ニューヨーク・コンチネンタル・ホテルから追い出されそうになりますが、自らルールをぶち破り、意地でもホテルからどかない策をとり、挙句ジョン・ウィックを裏切る始末です。

まぁウィンストンの裏切りについての審議はまだわかりませんし、その場を打破する策だと信じたいですね。きっと殺すつもりなら頭撃っただろうし。

今回の件でジョン・ウィック、ウィンストン、バワリー・キングの3名が大きな罰を受けますが、3名の中で唯一ブレずに構えていたのはバワリー・キングのみ。さすがのモーフィアス。

要するに前作までが明確な標的が存在する《追うアクション》だったのに対し、漠然とした目標しかない《追われるアクション》になってしまったため、アクションのアイディアがより斬新になり、その質が上がったとしても、ジョン・ウィックというキャラクターのスケールが小さくなったように感じてしまいました。つまり小物感を感じてしまったんですね。

アクションまでのシーケンスが攻めの姿勢なのか、逃げの姿勢なのかによって、そのキャラクターに対する印象は大きく変わるということですね。

クライマックスのホテル内で繰り広げられるアクションシーケンスについてですが、ここは攻めでも逃げでもなく、守りの姿勢なので、逃げよりかはいくらかマシになりましたが、やはり今までの様なジョン・ウィックらしさを感じられなかったのが残念でした。

どうせなら裁定人をスケープゴートにして、ぶち殺すくらいやってくれれば作品に対する印象も変わったかもしれません。

と、ここまでネガティブな意見を淡々と述べてきましたが、本作の副題はパラベラム。つまり準備です。

本作が次作、攻めの姿勢に向かせる大きな準備という仕掛けだったとしたら・・・。

1本の映画としてはやはりいかがなものかと思いますが、2部構成と考えたら『キルビル』しかり、壮大な復讐劇の出来上がりですね。

そんなことを象徴したのかしてないのか、唯一攻めの姿勢を崩さなかったバワリー・キングがジョウ・ウィックの復讐心に火をつけ幕を閉じました。

要するに次が超楽しみだってことさ!!!

ジョン・ウィックに逃げは似合わねぇ!!

イメージシステムの不足

スタントダブル、スタントコーディネーターの輝かしい功績、さらにはディケードを代表するアクションシリーズを手掛けたことから、チャド・スタエルスキ=アクション映画ととらわれがちですが、実はスクリーンに多くのイメージシステムを仕込む、芸術的に長けた映像作家でもあります。

[box04 title=”イメージシステム”]

映画のプロットの中で明示あるいは暗示されている、テーマやモチーフ、象徴的な画像・映像のこと。

[/box04]

前述したバスター・キートンもそれの一つですし、『チャプター2』からとって言えば、ジョン・ウィックサンティーノが美術館で会話するシーンの背景に飾られている絵画はイタリアの内戦を描いた作品で、今後の展開を示唆していますし、ここでは二人が左右対称に画角に収められることで、二人の力が拮抗していることを示します。

これに対し、サンティーノジョン・ウィックがジョン邸で会話するシーンでは、サンティーノの顔はしっかりとライティングされ両目がハッキリと見えているのに対し、ジョン・ウィックは常に片目のみしか写されず、力の上下関係を表しています。

また、12人の主席の一人になりたい会話しているサンティーノの背後にはオリンポス12神の彫刻があり、12人の主席とオリンポス12神がかけられています。

さらに『チャプター2』では鏡への移りこみ以外で、ガラスやテーブルにキャラクターが移りこむシーンが95以上もあり、これが何を意味するかと言えば、『ジョーカー』評でも解説しましたがキャラクターの2面性です。

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このようにあらゆるシーンにイメージシステムがちりばめられているのですが、本作からはそういった表現をあまり感じ取ることができませんでした。

ただし、イメージシステムを感じ取るのは非常に難しくゆえに映画は何度も観るべきなので僕がただ気づいていないだけの可能性の方が大きいのです。

本作に施されたイメージシステムを1点だすと、移りこみの2ショットが非常に面白かったです。

移りこみについては前述した通りですが、普通2ショットというのは、2人の会話シーンにおけるマスターショットなどに使われ、両者の腰から上を画面に収めたミディアムショットなどで構成されることが多いです。

では移りこみの2ショットとは何処のことで、どういうことなのか。

それはジョン・ウィックの顔がガラスに移りこみ、その奥で移りこんだ顔とかぶるように現れるゼロのショットです。

これが意味するところは似た者同士。同じ穴のムジナ。表裏一体。といったところでしょう。

まぁ、そのショットのすぐあとにゼロ自身が台詞で説明してくれるんですけどねw

アクションとジャッキー

ここまでいろんなことをダラダラと言ってきましたが、本作を語るならアクションについて語らなければ何を見てきたんだってことになっちゃいますよね!w

すでにギンティ小林さんが「○○・フー」と言っているように、本作はガン(銃)をあらゆるものに変えた新たな”フー”で溢れかえっています。例えば本を使った「ブック・フー」。ナイフをパンチのように繰り出す「ナイ・フー」。馬をまるで固定砲台のように利用した「バ・フー」(ベスト・オブ・フー大賞)。

中でも馬の使い方の斬新さたるやwわざわざ馬の向きまで変えて狙いを定めて撃ちこんでますからねw

要するにその場に持ち合わせたものを即席で凶器に変えているわけですが、この感覚は全盛期のジャッキー・チェン作品と酷似しているんですよ。いまやハリウッド界屈指の動けるアクションスターとなったトム・クルーズが『MI6:フォールアウト』のインタビューで、ジャッキー・チェンについてどう思っているかインタビューされたところ、「彼は僕が目指している全てもを持っている」と発言していました。

今ハリウッドを代表する動けるアクションスター両名が、ジャッキー・チェンを彷彿させる作品に関わっているところを見ると、ジャッキー・チェン映画がある意味アクション映画の完成系のなのかもしれませんね。

また本作で忘れちゃいけないのがハル・ベリーの存在ですね!

ちょっと書き疲れちゃったんで、サボリ全開で行きますが、くそカッコいいなハル・ベリー!!!

さらに、期待していたマーク・ダコスコスが期待通りの活躍を放ってくれました!

何はともあれ、次回作に期待しましょう!

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