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ネタバレ『ヴェノム』はなぜつまらないのか。感想・解説・評価

みなさんこんにちは!オレンチです!

今回はトム・ハーディ主演、『ゾンビランド』のルーベン・フライシャー監督による『ヴェノム』についてのお話です。

まず単刀直入に僕の感想を言うと、

ご都合主義 かつ 見せるべきことを見せない映画

という感想でした。

では順番に説明していきます。

すべてはヴェノム対ライオットのため

まずはご都合主義についてですが、

単純にシンビオートのことについてや、現在登場人物たちが置かれている状況があまりにも分かりにくいです。

そもそも”シンビオート”という名称自体、専門用語であるのにもかかわらず会話の流れの中でさらっと紹介されるだけですし、

第一幕・第二幕で人間を脅かすこととなる、《適合しないと宿主を殺す》というシンビオートの特性ですが、うさぎの実験シーンでぼそっと説明されているだけでした。

後のシーンでホームレスのアイザックが実験されるシーンでインパクトを持って《適合しないと宿主を殺す》特性を見せつけてはくれますが、

その後、黒人ホームレスは何だかんだ無事にシンビオートと共生していましたし、その姿を見たカールトン・ドレイクは

オレンチ

適合するには時間が必要だったんだ!

アイザックの惨劇を全く見ていなかったような、バカ丸出し発言をしますし、

適合したかと思ったらあっという間に黒人ホームレスを蝕んでいたりと支離滅裂です。

なにより半年以上ライオットを宿していたマレーシアのおばあちゃんが一番の適合者なんじゃないでしょうか。

というように、あまりにも制作側の都合に合わせた話運びで、物語に真実味が欠如しているんですよ。

それもこれもすべては、

第三幕にヴェノムとライオットを対峙させるためのもの

で、幾ら何でも強引すぎる箇所が多々見えてしまいました。

コメディリリーフとしてのヴェノム

一連のシンビオートが《適合しないと宿主を殺す》という設定ですが、映画的にこの設定が何を意味するかといえば、

モンスターパニックやホラー的な、見ている者を不安にさせる要素だと思います。

これがサム・ライミ版『スパイダーマン3』のような理性をもたないヴェノムでしたら大いに成立すると思いますが、

本作で描きたいのは、アンチ・ヒーローヴェノムです。

ヴェノムについてコミック評論家のケヴィン・スミスが

オレンチ

ヴェノムはいわばデッドプールが登場する前のデッドプールだ。

と解説している通り、凶暴や残虐の間にコメディリリーフを持ち合わせた非常に稀なキャラクターなのです。

この稀さこそ、長い間ヴェノムというキャラクターが愛されている秘密でしょう。

その証拠に、サム・ライミ版のヴェノムはコミックファンたちから「こんなのヴェノムじゃない!」というバッシングを受けたのに対し、

本作のヴェノムは本来のヴェノムらしさが出ていたと高評価を受けています。

がしかし、物語全体を通してみると雄弁でコメディリリーフなヴェノムに対し、《適合しないと宿主を殺す》というモンスター的要素があまりにもミスマッチで僕にはノイズとなってしまいました。

もっとヴェノムを・・・

こちらも単純で、「もっとヴェノムの活躍が見たかった!」という感想です。

というのもエディブロックがヴェノムとして活躍しだすのが映画が始まって丁度1時間後。

みんなが知っているヴェノムのビジュアルが現れるのはもっと先のカーチェイスが終わった後です。

いくらなんでも出し惜しみすぎじゃないですかね。

あげくやっとヴェノムがお披露目になったと思いきや、アクションシーンはヒートダウンされヴェノムの逃亡という形でアクションシークエンスは幕を閉じてしまいます。

続くビル内で行われるSWATとの戦闘シーンでようやくヴェノムの活躍が見れるかと思いきや、しょっぱなからスモークを焚かれてしまう始末。

ホラーやモンスター要素を出したかったのだと思いますが、正直ただ見ずらいだけでしたし、ヴェノムになってから触手を上手く使う殺陣が少なかったように感じます。

そもそもエディの姿のまま繰り広げられるカーチェイスシーンが長すぎるし、全てにおいて《ヴェノムが戦ってくれている》描写でした。

エディの部屋で初めて《ヴェノムが戦ってくれている》シーンは、エディ・ブロックとヴェノムの《ならでは》がよく描写されていて楽しいシーンでしたが、

それがずっと続くと、エディ・ブロックのヒーローとしての魅力があまりにも薄すぎます。

いくら負け犬として描写されているからといって、

物語の主人公である限りある程度魅力を確保しなければその作品に良さは見出せない

と思います。

結局アクションシーンでよかったのは第三幕のヴェノムVSライオットのシーンだけでした。が、この第三幕は本当に楽しかったです。

何がよいって、ヴェノムとエディ・ブロックが終始ドタバタ漫才のような会話を繰り広げながら戦闘がおこなわれるからです。

これこそヴェノムのアイデンティティーである「we are venom」でしょう。

トム・ハーディの演技力

ここまでいささか酷評気味に語ってきましたが、トム・ハーディ演じるエディ・ブロックのドタバタ演技は軒並み素晴らしいかったです。

『インセプション』で雄弁な役を演じて以来、『ダークナイトライジング』のベインや、『マッドマックス 怒りのデスロード』や『ウォーリアー』、『クライム・ヒート』などといったように寡黙な演技が多かった印象ですが、(特にクライム・ヒートの演技が好きです。あまり多くを語るとネタバレになるので言いませんが笑)久しぶりにコミカルな役に戻ってきたのがそもそも新鮮でしたね。

驚いたのが前述したエディの部屋で初めてヴェノムが暴れるシーンです。

あのシーンはもともとワイヤーでトム・ハーディをひっぱることで《操られている感》を演出しようとしていたそうですが、現場入りしたトムハはパントマイムのようにあの演技を披露したそうです。

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