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【映画】『スパイダーマン:ホームカミング』解説ネタバレ感想・伏線・考察|学園コメディのジャンルを羽織ったスパイダーマン

オレンチ

はじめまして!オレンチと申します!

今回は『スパイダーマン:ホームカミング』について書いて行こうと思います。

メガホンを取るのは『コップ・カー』などのジョン・ワッツ。スパイダーマン役には最もピーター・パーカーらしい!と本場のギークに言わせしめたトム・ホランドです。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に向けた予習的な鑑賞なのでサクッとレビューしてみます。

というわけで以下目次より行ってみよう!

注意

この記事はネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。

『スパイダーマン:ホームカミング』のネタバレ感想・解説・考察

オリジンをカットしたスパイダーマン

「MCUにスパイダーマンが参戦する」。

そんな驚愕的なニュースが突如『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の予告とともに目に飛び込んできたのは今でも鮮明に思い出せます。

なぜ驚愕的なのかと言えば、なんとも歯痒い大人の事情が絡んでいましてざっくりいうと『スパイダーマン』はソニー社の所有物だったため、マーベル社(ディズニー・スタジオ)が展開するMCUには参戦できなかったという背景があります。

しかし『アメイジング・スパイダーマン2』の興行が奮わなかったことがきっかけとなり、当初4作目まで予定していた『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのプロジェクトは中止に。

やけになったのか、『アメイジング・スパイダーマン』の失敗を取り戻したかったのか。ソニーの思惑はわかりませんが、ソニーとマーベルが手を組んだ結果トム・ホランド版のスパイダーマンが誕生したのでした。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に登場したトムホ版ピーター・パーカーは好評で、新たなスパイダーマンシリーズとして舵を切り出すことなり、本作『スパイダーマン:ホームカミング』の幕が上がったのでした。

なんとも皮肉なことに『アメイジング・スパイダーマン』の失敗がなければ本作『スパイダーマン:ホームカミング』も生まれてなかったでしょう。

オレンチ

『アメイジング・スパイダーマン3』や『アメイジング・スパイダーマン4』もぶっちゃけメチャクチャ見たかったですけどね!

『アメイジング・スパイダーマン』での失敗を学んだ上か、スパイダーマンへのオリジンをバッサリとカットしている点が他の『スパイダーマン』シリーズと一線を画する点ですね。そのため本作にはクモに噛まれるシーンもベンおじさんが亡くなるシーンもありません。

実は同じような作劇は以前のMCU作品でも行われているんです。

その作品というのが『インクレディブル・ハルク』で、2003年に公開された『ハルク』ですでにオリジンを濃厚に描いていたんですよね。そのため2008年に公開された『インクレディブル・ハルク』では『スパイダーマン:ホームカミング』と同じようにオリジンをカットしていました。

そんな訳でオリジンをカットしてスタートしたトムホ版『スパイダーマン』なわけですが、作品を包む雰囲気もこれまでのスパイダーマンとはまた違った味わいがありましたね。

学園コメディのジャンルを羽織ったスパイダーマン

さてこれまでのスパイダーマンと違った味わいというのは、本作はこれまでにないほどコメディ要素の強い作品になっていましたよね。サブジャンルまで深堀するとほぼ学園コメディと言えると思います。

古くはジョン・トラボルタのアオハルを描いた『グリース』や、90年代の傑作学園コメディ『アメリカン・パイ』や、

トラボルタのアオハルヲ描いた学園コメディ×ミュージカルの傑作。本作でトラボルタは一気にスターへ!『パルプフィクション』でのダンスシーンも本作から多大な影響を受けています。

プロムまでに童貞を卒業しようとする高校生4人組のお話し。

2000年代に上がってくると世間がジョナ・ヒルとエマ・ストーンを発掘した『スーパーバット 童貞ウォーズ』や『バス男』の邦題で大炎上を起こした『ナポレオン・ダイナマイト』などなど。

これらの作品はいずれも《童貞を卒業したい》《恋人を作りたい》などティーンエイジャー独特の通過儀礼を成し遂げようと奮闘するも空回り、結果的にコメディを生むという流れが存在します。

『スパイダーマン:ホームカミング』には上記のような学園コメディ的スピリットが流れていたかと思います。

本作のピーター・パーカーが成し遂げたい通過儀礼が何かというと、《リズとの恋愛成就》《アベンジャーズへの参加》この二つだと思います。

特に《アベンジャーズへの参加》という要素が非常に面白く作用していて、アメコミ映画感を保ちつつ、本作にしか出せない学園コメディ感を出していましたよね。

またこれらの学園コメディがアオハル味を出しているのは、主人公が自分の欲求に対して能動的に行動しているからだと思います。

思い返せば本作のピーターも、自分の欲求が抑えられずかなり能動的に動いた結果空回りしていましたよね。

本当に怖い大人に相まみえるスパイダーマン

ここまで『スパイダーマン:ホームカミング』の学園コメディ感についてお話ししてきました。しかし本作はアメコミ映画。学園コメディだけで終わらないもの面白いところだと思います。

もちろん物語上、スパイダーマンとしての活動はコンスタントに挿入されますし、ヴァルチャーことトゥームスの描写も申し分なくあります。

しかし本作が学園コメディではなく、あくまでもアメコミ映画だという認識に引き摺り込む演出が後半に用意されているんです。

そのシーンというのが、リズをホームカミングに誘うことに成功し、自宅までエスコートしにやってきた時のシーンです。ドアが空いた瞬間トゥームスの顔を見た時のピーターと共に観客は「悪(ヴィラン)」が存在するアメコミ映画の世界に引き戻されるのです。

さらにトゥームスがスパイダーマンの正体に気づいたシーンが本作屈指の恐怖シーンですよね。学園コメディという着物を剥がされたコントラストは凄まじく急に張り詰めた空気は一気に背筋を冷たくさせます。

そんなコントラストによる演出が絶大な効果を発揮しているこのシーンですが、さらに監督にしかできない秀逸な技法がなされているんです。

というのもこのシーンはピーター役のトム・ホランドとトゥームス役のマイケル・キートンが初めて顔を合わせた際、ろくに会話もさせずに撮影したシーンだというのです。

マイケル・キートンといえば過去『バットマン』を演じた主演級の俳優。一時期低迷してはいたものの『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で復活を遂げ、その演技力は確かなものがあります。

つまりあのシーンに見たピーター・パーカーの緊張感は、そのままトム・ホランドが経験した緊張感──、つまりリアルな緊張感だったということです。

このように俳優たちのテンションをコントロールするのも監督の仕事だということに気付かされるエピソードでした。

他にもデヴィッド・エアー監督は『フューリー』を撮影する準備段階として、同じ戦車に乗り込む俳優たちを同じ空間で生活させたというエピソードがあったり、ホラー作品を多く手がける三宅隆太監督は俳優に幽霊が幽霊になった原因を絶対に明かさないと語っていました。

幽霊が幽霊になった原因を俳優が知ってしまうと、微かながらも確実に情が生まれその情が作品に強く影響してしまうためなんだそうです。

「悪ガキが本当に怖い大人と対峙した時の恐怖」というテーマは『コップ・カー』を見る限りジョン・ワッツの真骨頂でもありそうです。

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