- 『ジョン・ウィック』シリーズの世界を大きく拡大させたアクション大作!
オススメ度 | (3/5) |
公開日 | 2019年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 131分 |
ジャンル | アクション 舐めてた相手が殺人マシン |
『ジョン・ウィック:パラベラム』は2019年に公開されたキアヌ・リーヴス主演で贈る『ジョン・ウィック』シリーズ第三弾。監督は前作から引き続きチャド・スタエルスキが務めています。
『ジョン・ウィック:チャプター2』によって拡大された裏の社会を、さらに奥深くまで押し広げたのが本作『ジョン・ウィック:パラベラム』で、より一層グラフィックノベル感が増しています。
第一に前作ではコンチネンタルの上層の組織【主席連合】と、バワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン)が率いる組織を登場させたことで『ジョン・ウィック』シリーズが描く裏社会に奥行きを与えていましたが、今回は【主席連合】の頂点に立つ酋長を登場させたことで、裏社会の最深部まで世界観が拡大されています。
第二に横の広がりとしてジョン・ウィックの過去にも掘り下げています。
さらにはジョン・ウィックに殺しのスキルを叩き込んだ集団のスピンオフ作品(『バレリーナ』)やコンチネンタルホテルをテーマにしたドラマ作品がプライムビデオで配信されるなど、その世界の拡大は止まることを知りません。
そこまで世界が拡大しているにも関わらず、実は驚くべきことに劇中の時間はほとんど前に進んでいないのです。
それなのにこれほどまでにきめ細かな世界観を伝え、観客を引き寄せる力がよくできたシリーズだと思います。その理由の一つとして厳密なルールがジョン・ウィックの裏社会には存在し、そのルールの厳重に守りながら裏社会の住人は生活しているという点にあると思います。付け加えると厳密なルールが存在しながら、そのルールの詳細は観客には提示されず想像の余地を残しているからここまで惹きつける力があるのだと思います。
このルールの存在こそ、本作『ジョン・ウィック:パラベラム』が存在している理由で、裏社会のルールの魅力無くして『ジョン・ウィック:パラベラム』の物語は成立しなかったはずです。
そんな劇中の時間があまり経過しておらず、下手をするとマンネリ化しそうな危険を孕んでいる作劇ですが、しっかりと新しい試みを物語に忍び込ませてくるから面白いです。
本作の新しい試みでいうと、シリーズで初めてジョン・ウィックと肩を並べて戦う相棒・犬使いのソフィア(ハル・ベリー)が現れた点ですね。チャド・スタエルスキの頭の中にはアクション≒ダンスという考えがあって、デュエットのような殺陣を作りたかったと言うのが、ソフィアが誕生するきっかけとなっているようです。
ソフィアの女性ならではのワンちゃんをたくみに使った戦闘法本作屈指の見どころ。
またジョン・ウィックと表裏一体とも言える殺し屋・ゼロ(マーク・ダコスコス)が登場した点も新しい試みと言えるでしょう。
前作のカシアン(コモン)以上に強敵で、いわばシリーズに不在だったボスキャラのような存在。さらにジョン・ウィックとゼロは表裏一体だと言うことを示す、超特徴的なツーショットが終盤にあるので、ぜひ注目してみてください。
さらにジョン・ウィックと言えば銃撃とカンフーを巧みに使う戦闘方法から生み出された造語ガンフーですが、本作ではジョン・ウィック流敵の倒し方のアイディアが一気に爆発。本を使ったブックフーや、馬をつかった馬フーなどバトルアイディアを見ているだけで楽しい一本です。
裏社会の掟を破ってしまったことで、世界中の殺し屋たちから命を狙われるハメになってしまったジョン・ウィック。冒頭から主人公がここまでタコ殴りにされている映画も珍しいですw
そんな『ジョン・ウィック:パラベラム』、是非ご鑑賞ください。
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