- 偶然集まったはずの11人にとある共通点が!?”衝撃のラスト系”映画!
- 2度目こそ真価を発揮する作品!2回以上の鑑賞推奨!
オススメ度 | (4/5) |
公開日 | 2003年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 90分 |
ジャンル | ミステリー サスペンス スリラー スプラッター |
『アイデンティティー』は2003年に公開されたジェームズ・マンゴールド監督のサスペンス・スリラー。
大雨によって偶然同じモーテルに集まった11人。一人、また一人と惨殺されていく中、偶然集まったはずの11人にとある共通点があることに気づき──というように、ラストのネタバラシが最大の見どころとなる、いわゆる”衝撃のラスト系”の作品です。
もちろんラストのネタバラシが如何に衝撃的か。という点は本作のような作品にとって非常に重要ではありますが、それ以上に重要だと思うのは「どれだけ劇中の中で答えを語っているか」だと思います。
どういうことかと言うと、オープニングやラストまでのあらゆるシーンで、結末に気づくヒントのようなものが散りばめられてこそ、”衝撃のラスト系”の映画は真価を発揮すると考えています。
つまり2度目が面白くなるように”衝撃のラスト系”の映画は作られるべきだと思うんです。
その点で言えば本作『アイデンティティー』は非常に2度目が面白い作品です。なんとオープニングですでに答えが語られてんですよね。1度目の鑑賞では「何やら意味深なシーンだな」くらいしか感じなかったものが、2度目の鑑賞ではその輪郭がはっきりとわかるようになっているんです。
他にも随所にそんな仕掛けがあり、結末を知っているからこそ「なるほど!」と感じるシーンに溢れています。
またほとんどのシーンをモーテルの中で過ごす本作ですが、ワイドスクリーンを巧みに使っていたと思います。と言うのも画面半分で被写体となる俳優の表情をアップで捉え、残り半分でそのシーンに関わる別の登場人物や物を写しているので、表情をしっかりと捉えつつも、空間的な状況がとてもわかりやすい構図が練られています。
例えば何かに怯えるような表情をした俳優のアップと捉えた残り半分の画角でブラー(ぼかし)の入った人物を映せばスリル満点なショットになりますよね。
ジェームズ・マンゴールドは映画史にも造詣が深く、本作をノワール映画っぽく演出したと語っていました。また本作はヒッチコックを多く参考にしているようで、『サイコ』(60)もその一つに挙げていましたね。(『サイコ』を観ていれば「リスペクトっぽいな」と思うシーンがあります)
ジェームズ・マンゴールドの前作『ニューヨークの恋人』が2001年公開、前前作の『17歳のカルテ』が1999年公開なので約2年越しに映画を撮るペースでしょうか。十分早撮りに分類されますよね。
そんなわけで『アイデンティティー』、気になる方は是非ご鑑賞ください。
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