オススメ度 |
公開日 | 1976年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 125分 |
ジャンル | アメコミ アクション |
- 強盗と人質の間で育まれる微妙な信頼関係が面白い!
- アドリブによる演技多数!俳優魂に注目!
『狼たちの午後』は1976年にアル・パチーノ主演で公開されたクライム映画で、実際に起こった銀行強盗を映画化した作品。監督は『十二人の怒れる男』や、本作よりも前にアル・パチーノと組んだ『セルピコ』などのシドニー・ルメットです。
銀行強盗開始から収束までの数時間を描いており、まさにタイトル通り”銀行強盗たちの午後”といった感じ。冒頭でエルトン・ジョンが流れる以外ほとんど音楽はなく、監督曰くニュース映像のようなよりリアルな表現を目指したんだとか。
アル・パチーノ主演でクライム映画と聞くと『スカーフェイス』や『カリートの道』、もっと言えば『ゴッドファーザー』シリーズのような骨太なマフィアものを想像しますが、本作は無軌道な男が無計画で銀行強盗を決行したため、あっという間に警察に囲まれてしまうという、マフィア映画から滲み出る風格や威厳のような面白さはと無縁の作品です。
本作の面白いところは短い時間の中で描かれる人対人の人間ドラマにあって、強盗と人質という関係でありながら、微妙な信頼関係を気づいていく銀行内の人々の人情が面白いのだと思います。
アル・パチーノとジョン・カザールという演技派な二人が強盗としてキャスティングされているのに対し、人質の人々は無名俳優が集められていることからも”強盗と人質の微妙な信頼関係”を描きたかったのかなと推測できますね。
何の前情報もなければ、まさか冒頭で人質にされる人々がメインキャストたちになるとは夢にも思わないでしょう。しかし劇が進むにつれ、彼らにも次第に興味が湧いてくるから不思議です。
また本作はアドリブが大きく占めていることも特徴的で、人質役の人たちは全員私服なんだとか。
とりわけ注目してもらいたいのが、裏から突入されかけたことでソニー(アル・パチーノ)が発砲し、モレッティ巡査部長(チャールズ・ダーニング)と口論になるシーン。実はモレッティ役のチャールズ・ダーニングへは「とにかくアル・パチーノに激昂してくれ」としか指示が与えておらず、アル・パチーノもリハーサルと違ったため面食らったんだとか。
このシーンは数分間に及びますが、その間全てアドリブ。何の打ち合わせも無しにあれだけ激昂し合える二人は俳優としてさすがと言わざるを得ません。是非是非、件のシーンをチェックしていただきたいです。
ちなみに原題は『Dog Day Afternoon』で、Dog Dayとは”真夏の”といったような意味を持っているので”狼”とは何の関係もありません。
またセル版(Blu-ray)には日本語吹き替えが収録されており、吹き替えはブルース・ウィリスなどでもお馴染みの野沢那智。
おそらくTV放送時のものを流用しているようですが、明らかに主人公の名前をトニー(本当はソニー)と呼んでいるんですw
サル(ジョン・カザール)もサムと呼ばれているし、昭和のおおらかさを感じる吹き替えでしたw
そんな『狼たちの午後』ですが、是非ご鑑賞ください。
配信状況は上記の通り。現在『狼たちの午後』はU-NEXTとAmazonプライムビデオでレンタル配信しています。
U-NEXTは初回登録に限り600円分のポイントがもらえます。ポイントは最新作のレンタルや映画館のチケット代として利用することができるので、初めての入会ならかなりお得に『狼たちの午後』を視聴することができます。
というわけで『狼たちの午後』を見るなら、今のところU-NEXT一択かなと思います。
簡単登録!
31日間無料