- 後半のミュージカルシーンは必見。とりわけキートンのキレッキレのダンスは見応え抜群!
- 意外な才能!?キートンの歌声にも注目!
オススメ度 |
公開日 | 1930年 |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 90分 |
ジャンル | コメディ 古典 ミュージカル |
『キートンのエキストラ』は1930年に公開されたバスター・キートン主演の作品で、キートンとしては初のトーキー映画です。
トーキー映画とは音声の入った映画のことで今となっては当たり前のようですが、当時は最先端だったんですね。トーキーの黎明期にはサイレント時代はスターだった俳優が、トーキーでは衰退してしまうことが多かったようです。そもそもサイレントの演技とトーキーの演技は全く異なるので、時代についていけなくなってしまった俳優が多かったのでしょう。
そんなサイレントとトーキーの転換期を扱った『アーティスト』という作品がサイレント俳優の衰退を描いているので、こちらもぜひご覧ください。
バスター・キートンもそんなトーキーの流れに乗れなかった俳優の一人。
キャラクターとしてはサイレント時代と同じような冴えない男を演じていますが、トーキーとなったことでキートン最大の武器である「偉大なる無表情」の良さが一気に落ち込んだような気がします。確かに表面上(顔)は無表情なのですが声に表情を感じてしまうんですよね。キートンが衰退した直接の原因というわけではないと思いますが、同じように感じた人も少なくはなかったのではないでしょうか。
ただ本作がお勧めできないかというとそう言うわけではなく、後半のミュージカルシーンは必見。とりわけキートンのキレッキレのダンスは見応え抜群です。
トーキーの流れについていけなくなる理由の一つに、声のイメージが合わなかったり、セリフの読みが下手だったりといったことがあるのですが、正直キートンはそこまで悪くないと思うんですよね。
ミュージカルとしての歌声もちゃんと成り立っているし。身の振り方を間違えなければ、トーキー時代でも十分に通用する俳優だっただろうに、残念でなりません。
そんな『キートンのエキストラ』ですが、是非ご鑑賞ください。
配信状況は上記の通り。残念ながら現在『キートンのエキストラ』を配信している動画配信サービスはありません。
そのため『キートンのエキストラ』を見るならDVDを購入するか、TUTAYAなどでレンタルする必要があります。