「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ。」
──ニール・アームストロング。
こんにちは!オレンチです!
今日は映画大好きなフォロワーさんと一緒にデミアン・チャゼル監督最新作の『ファーストマン』を見てきましたよー!
いつもレビュー記事の冒頭には、それっぽい格言とか明言があれば入れてるんですが、今回はやっぱこれ使うよねー笑。
まじ何のひねりもなくてごめんなさい!笑
書きたかった!ただただ使いたかったんです!笑
この記事ではがっつりネタバレに触れて行くので、まだ未鑑賞の方はお気をつけてくださいね!
それでは最後までお付き合いいただけたら幸いです。
作品情報
ファーストマン
・原題 :First Man
・上映時間:141分
・制作年 :2018年
・監督 :デミアン・チャゼル
・音楽 :ジャスティン・ハーウィッツ
“僕のアポロ計画”みたいなクソみたいな邦題つかなくて良かったな!
僕的に注目したいのが、音楽のジャスティン・ハーウィッツです。
ジャスティン・ハーウィッツはデミアン・チャゼル監督作品の全ての音楽を手掛けている、常連さんです。つまりマブ達です。
それもそのはずで、この人デミアン・チャゼルの大学時代からの友人で、一緒にバンドを組んでいたそうですよ。
『ラ・ラ・ランド』の音声解説では、仲睦まじい二人の会話が聞けるので興味がある方はぜひ一度鑑賞して見てください。
https://moviework-orenchi.com/lalaland/
後述しますが、今回もジャスティン・ハーウィッツの音楽が素晴らしいです。
あるシーンの爆上がり感が半端じゃなかったですね。
2019年アカデミー賞の「作曲賞」にノミネートされていないのが残念でなりません。
今後に期待いたしましょう!
キャスト
・ライアン・ゴズリング
・クレア・フォイ
・ジェイソン・クラーク
・コリー・ストール
「『ラ・ラ・ランド』で組んだライアン・ゴズリングとデミアン・チャゼルが再タッグ!」という風に見かけますが、実際は『ファーストマン』のオファーが先だったみたいですね。
『ファーストマン』の打診をしにデミアン・チャゼルがライアン・ゴズリングに会いに行ったところ、
オレンチ
オレンチ
というわけで出来たのが『ラ・ラ・ランド』だという嘘みたいな本当の話です。
アームストロング夫人役のクレア・フォイさんは、僕初めて見ました。
宇宙飛行士の妻が抱える不安とか、夫やその同僚に迫る迫力とか、なかなか迫真の演技でしたね!
どうでもいいけど、コリー・ストール演じるバズ・オルドリンの出番少なすぎやしないですか?笑
あらすじ
アームストロングの視点を通して、人類初の月面着陸という難業に取り組む乗組員やNASA職員たちの奮闘、そして人命を犠牲にしてまで行う月面着陸計画の意義に葛藤しながらも、不退転の決意でプロジェクトに挑むアームストロング自身の姿が描かれる。(以上、映画.comより)
『セッション』はジャズ好きな自分を投影した映画。
『ラ・ラ・ランド』は自身がLAに上京してからの売れるまでの苦悩を描いた映画。
つまり『ファーストマン』はデミアン・チャゼルが初めて自分のこと以外を題材にした映画でもあるのです。
そこらへんを踏まえて鑑賞するとまた面白い点が見えてくるかもしれません。
感想・ネタバレ・解説
毎度、解説というほど内容詰まってないので恥ずかしかったりもするのですが、とりあえず行ってみましょう!
最後まで耐えるのだ!第3幕は面白い!
ぶっちゃけちゃうと、前半というか2幕目の後半あたりまで(つまり70分くらい)は退屈でした!
というのも前半部分はほぼ大きな展開がないんですよ。
加えて、出るわ出るわ専門用語の数々。「うん。意味わかんねー。」と思いながら「こりゃ結構な催眠術案件かな〜」と思ってました。
が、しかし。
催眠術を耐えて耐えて耐え抜いた先に僕を待っていたものは─。
月までぶっ飛ぶ興奮と感動でした!
いや〜やられた。またチャゼルとハーウィッツにやられました。
アポロ11号が飛び立つあのシーン、なんですかあれは!
興奮とも感動とも言える音楽をバックに、あんな壮大な映像を見させられたらゴリゴリ目が覚めちゃうでしょうが!
若い頃(割と最近まで)「マジで死ぬ前までに月行ってみて〜」と思っていた宇宙少年の心を完全に復活させてくれちゃいました。
まーチャゼルもかなりオタク寄りの監督ですから、
スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』や、クリストファー・ノーランの『インターステラー』のように、”宇宙で無音”的なことをやりたいんだろうな〜と思っていたんですよ。
でも実際、宇宙に飛び立ってみるとチャゼルとハーウィッツの作家性がかなり出てましたね。
「うわ〜二人の趣味っぺぇ〜」と思えるような音楽でシーンをこれ見よがしに繋ぐんですが、これまた不思議と心地いいんですよ。
無音のシーンがあることにはあるんですが、ただの形式的なもので、「どや〜」と意識された使い方ではなかったのです。
で、無音ないのかな〜と思っていたら…。
そこで使うか〜〜〜〜〜!!!!!これまたやられた〜〜〜〜!!!
という絶妙なタイミングで”無音”を使ってきたんですよ。
そりゃそうですよね。ニール・アームストロングなんですから。
月に初めて人間が行くお話なんですから。
そりゃ、月への扉が開いた瞬間に無音を使うよね。
あの没入感は完全に劇場案件です。
前半は退屈だと言ってしまったんですが、思い返してみると、それはより誠実にニール・アームストロングという人物を映画化した結果だったということです。
作品としてなのか伝記としてなのか、賛否が分かれるところではあると思いますが、僕はこれで良かったんじゃないかなと思います。
ご家族が見たときにあまりにも脚色されてしまっていたらやっぱり違和感が残ります。
多分それを踏まえて2回目を鑑賞したらまた見え方が変わってくるんだと思います。
少なくとも公開前に論争を生んだ、”アメリカ国旗を月面に立てるシーンが無い件”ですが、あれは無くて完全に正解でしたね。
そんな象徴的なシーンを入れてしまったら、ニール・アームストロングの伝記ではなく、アメリカのアポロ計画の伝記になってしまっていたことでしょう。
激動の時代
本編とはあまり関係ないですが、1960〜1970年はアメリカにおいて激動の時代です。
本作の前後の出来事もたくさん映画化されているのでそちらも紹介しておきますね。
ライトスタッフ
ジェミニ計画、アポロ計画よりも前に行われていた、アメリカ合衆国初の有人宇宙飛行計画、”マーキュリー計画”の映画化作品。
ドリーム
マーキュリー計画を影で支えた女性たちのお話。ただし、史実とは相違点も多いらしい。
アポロ13
アポロ計画3度目の有人月飛行の際に起きた実際の事件をベースにした映画。NASAの危機管理能力がすごいです。
陰謀説
アポロ11号は実は宇宙に行っていない!?という陰謀説が後を絶ちませんが、正直僕はちゃんと月面に降り立ったと信じたいところです。
ただし、この陰謀説に信憑性があるのも確かで、その辺を抑えておいてもまた別の視点で面白く見えてきます。
一つ紹介すると、中盤に火災の事故で亡くなった3人の宇宙飛行士がいました。
陰謀説によると、彼らは故意に暗殺されたという説があるのです。
というのもあの中の誰か(名前は忘れた)がアポロ計画には無理があるとずっと抗議していたそうで、計画から抜ける直前だったそうですよ。
信じるか信じないかはあなた次第─。
ちなみにアポロ計画の陰謀説を題材にした『カプリコン・1』がまた面白いですよ。
終わりに
すげーどうでもいい話ですが、ハエがポットの中に入っちゃったとき「いやん、融合しちゃう…。」と思ったのは僕だけじゃ無いはず笑。
詳細は『ザ・フライ』を観ましょう笑。
あと、月から帰ってきたら1ヶ月も隔離期間があるんですねー!そりゃそうだよな。
その事実があると『スピーシーズ2』が余計にバカバカしくなってきました笑。
さて、今回も最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!
今後も文章力アップ、映画の観察力アップを目指して日々精進してまいりますので、よろしくお願いいたします!
それではまた!