みなさんこんにちは!オレンチ です!
あの衝撃のラストから1年─。
ついにこの日がやって参りました。
『アベンジャーズ4』こと、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の公開です。
もし鑑賞前の人がこの記事を見てくれているとして、ネタバレでもなんでもないので、その方に一言伝えるとするならば、
できることなら過去20作すべて見ておいて!
と言いたいところですが、流石に今からでは無理なので、
- 『アイアンマン』
- 『アイアンマン2』
- 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファーストアベンジャー』
- 『マイティ・ソー/ダークワールド』
- 『シビルウォー/キャプテン・アメリカ』
以上5作は抑えておいた方が良いと思います!
とは言ったものの、ほぼ100%の方が鑑賞後に訪れてくださっていることでしょう!
下手な前置きは無しにして早速本題!感想に行っちゃいます!
ちなみにですが、当ブログでは音声解説を頼りにMCUを舞台裏目線で振り返りをしています。興味が湧いてくださった方はきになる作品だけでも是非どうぞ!
この記事はガッツリとネタバレに触れていくため、以降は自己責任でお願いいたします。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』の三幕構成
本記事は、『エンドゲーム』をハリウッド的脚本術である三幕構成に分解して解説しています。
『エンドゲーム』を三幕構成に区切った場合以下のようになりますので、本記事を読む際の参考にしてください。
第一幕
内容:オープニングからトニー・スタークがアベンジャーズの本拠地にタイムマシンを運んでくるまで。
第一幕の役割:どのような映画になるかの説明。登場人物たちの葛藤の設定。下準備。
第二幕
内容:アベンジャーズが過去に戻り持ち帰ったインフィニティストーンを使った後、サノスの艦隊に本拠地が爆撃されるところまで。
第二幕の役割:葛藤の浄化。未精算の過去の清算。
第三幕
内容:サノス降臨からエンディングまで。
第三幕の役割:殻を破った登場人物の真の活躍。
ちなみに三幕構成は、それぞれ上映時間を1:2:1にした比率で区切られます。
今回の鑑賞では時間を計ってないので正確なんことは言えませんが、第一幕から第二幕に変わる第一ターニングポイントまでは、上映開始から約45分後ということになります。
スタンダードな第一幕の役割としては、その作品がどんな映画なのか観客に理解してもらうための下準備が主です。
第二幕に突入するまで失速感を感じてしまったのであれば、『インフィニティウォー』の圧倒的スピード感と興奮の直後から、約45分のオフビートな下準備ということで、その高低差のせいかなと思います。(実際僕も少々物足りなさを感じていました。)
三幕構成について、もっと詳しく知りたい方は以下の本がオススメです。
スクリプトドクターの脚本教室・初級篇
宇多丸師匠のラジオ、アフター6ジャンクションでもお馴染み、三宅隆太監督著の脚本のお医者さん「スクリプトドクター」ってどんなお仕事?という本。
脚本を治療するには、脚本のあるべき姿を知っていなればならないわけで、脚本術のイロハがとてもわかりやすく解説されています。
SAVE THE CATの法則
米Amazon脚本術部門で売上No.1のベストセラー!本書の中でもブレイク・スナイダー流に三幕構成をより細かく説明されています。
MCUの10年間
改めて考えると10年というの歳月は本当に長いです。
10歳の少年も、お酒で乾杯ができる20歳まで成長します。
その少年は20歳に至るまで、きっといろいろな経験を経て大人になったことでしょう。
マーベル・シネマティック・ユニバース─、MCUにも全く同じことが言えるはずです。
僕はもともとアメコミ映画が大好きで、それこそ世代ではないですが『バットマンリターンズ』あたりからこの世界に入り込んでいたと思います。
2000年公開の『X-MEN』、2002年公開の『スパイダーマン』、2003年公開の『ハルク』。(ちなみにこの頃のマーベル作品にはオープニングにお約束がありました。)
そして来たる2008年公開の『アイアンマン』。
先に挙げた3作品と『アイアンマン』も同じ位置付けのものだと当時は思っていましたし、正直当時はゲームのキャラクターというくらいで、大きな期待は寄せていませんでした。
それからの10年間、『アベンジャーズ』というクロスオーバー作品で映画史に大きな足跡を残し、毎年休むことなく我々に興奮と感動を与え続けてくれました。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を《10年の集大成》
と表すのならば、
本作『アベンジャーズ/エンドゲーム』は《10年の総清算》
と僕は思います。
「一つにまとめる」と言った意味の集大成としては、すでに前作『インフィニティ・ウォー』で、これ以上ないほど完成されていると思うのです。
だからこそ『インフィニティ・ウォー』は失速することなく、めくるめく展開で我々を興奮の渦に巻き込んでくれたのです。
では『エンドゲーム』はどうだったのでしょう?
一つ言えることは、ファンがMCUと10年間歩んだのであれば、当然関わったスタッフやキャスト達も共に10年間を歩んできたのです。
MCUを支え続けた出演者達の心の旅
本作を鑑賞する直前まで、『インフィニティ・ウォー』のめくるめく展開を軽く凌駕し、圧倒的スピード感を持って興奮を与えてくれるものだと期待していました。
しかしその期待は、いい意味で裏切られます。
思ったよりずっとずっとオフビートな作品でしたよね。
では僕の言う《総清算》とは何のことか?
MCUの《総清算》は本作の第二幕に凝縮されています。
第二幕で何が行われたかというと、出演者達─。とりわけビッグ3と呼ばれるキャプテン・アメリカ、アイアンマン、ソーの家族との向き合いです。
映画において最も感動する(感情が動く)タイミングというのは、主人公が殻を破った瞬間、つまり未精算の過去を精算したタイミングだと思います。
トニーとスティーブは和解し、
トニー・スタークは父親と向き合い、
スティーブ・ロジャースはかつての想い人と向き合い、
ソーは母親と向き合います。
ちなみに今作のソーがブクブクに太ってしまっている理由ですが、彼の心の底に秘めた葛藤を引き出すためには、精神的に弱ったソーにしなければいけなかったためだと思います。(正直、第三幕ではどうにか痩せて欲しかったですがw)
MCUという10年の歴史の中で、「彼らがやり残してきたこと、心残りだったこと」を過去に戻り向き合うという形で精算するのが本作『エンドゲーム』なのです。
本作の鑑賞に至るまで、MCUを手がけた監督達の解説を聞く機会が多くありましたが、その中でよく表現されていたのが《心の旅》という言葉です。
良い物語というものは、必ずキャラクターの感情と結びついているもので、彼らの感情が動くとき、やはり我々観客の感情も動くものです。
10年分の感情の動き、出演者達の《心の旅》が詰まりに詰まったのが本作の第二幕だったと思います。
我々観客が10年間で目撃してきたシーンの裏側を、アベンジャーズとともに振り返るというメタ的構造、要するに激アツな体感型がとっても嬉しい第二幕でしたね。
終着点のテーマは家族
また一つ、本作に大きなテーマを掲げるとしたらもちろん《家族》ですよね。
アベンジャーズの中でも《家族》を強く感じさせるクリント・バートン a.k.a ホークアイとスコット・ラング a.k.a アントマンが『インフィニティ・ウォー』で温存されたのは間違いなくそのためだと思います。
そもそも、自宅待機という設定を作り出したのも『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』を監督したアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟な訳ですから。
ちなみにですが、弟のジョー・ルッソは本編に出演していましたね。5年後にキャップのセラピーを受けている一人がジョー・ルッソです。
ナターシャ・ロマノフは、辛いスパイ時代を乗り越えアベンジャーズという家族ができたことを誇りに思い、その家族を守るために自己犠牲を払いましたね。
トニー・スタークもまた掛け替えのない家族を持ち、それを守るために葛藤します。
スティーブ・ロジャースは自分の人生を生きる道を選び、ようやく遅刻したデートの埋め合わせをすることができました。
皆何かしら家族についてのテーマを持っているのです。
また第一幕で、ロマノフが「アベンジャーズが私にとって家族」というセリフがとても印象的でした。
本作鑑賞までに制作の舞台裏をひたすら追いかけてきましたが、あのセリフは物語のためのものではなく、シリーズを支えてきた出演者達はスタッフ達に向けたものだと感じました。
この作品には、ファンに向けた10年分のメッセージももちろん込められていますが、製作陣が、長いこと支え合ってきた互いを賞賛し合う内的なメッセージも込められているように強く感じました。
なんだかんだ爆上がりの第三幕
ここからはイチMCUファンの僕が、ただただテンション爆上がりの様子をできる限り熱量を込めてお届けいたしますw
解説でも考察でもなんでも無いただただ感想ですw
それでもお付き合いしてくださる方はぜひよろしくお願いいたしますw
さてさて、本作の第三幕は「サノスの艦隊が本拠地空爆した後から」で、ここに至るまではかなりオフビートでスローペースで物語は進みますが、
第三幕に入った瞬間からガラリて雰囲気はかわりますよね。
圧倒的破壊力を見せつけ、あたり一面を焼け野原にしたのち、そこに現れるサノスの姿。
未だかつてアメコミ映画の歴史の中でこれほどまで《ラスボス》感を与えてくれるショットがあったでしょうか?
そこから止まることなく、展開されるサノスとビッグ3の対峙ですよ!
「あれ、俺このままテンション上がりきって死ぬのかな」
と思いましたw
そんな死にかけの僕をさらに襲ったのは、ムジョルニアのサプライズでした。
「ダメだw完全に死んだw」
まさか『エイジ・オブ・ウルトロン』でジョークに使われたあのショットのアンサーがここに繋がるとは思ってもみませんでしたよ!
そのあとは、皆さん経験済みキャップのヒロイックすぎる姿に顔がにやけてしまい、どんなに努力しても元には戻せないという症状を発症しましたw
しかし、ムジョルニアを持ったキャップの力を持ってしてもサノスは圧倒的…。
ついにアイデンティティの盾は半分に破られてしまい、絶体絶命の第ピンチです。
この絶体絶命度を思わせる絵作り(見下ろしのショットやBGM)と、キャプテン・アメリカのそれでも立ち向かう姿のギャップが僕の情緒を狂わせます。
そのキャップの姿に答えたのは…。
見ての通りです。
そしてあのセリフ─。
「アベンジャーズ…!!
アッセンブル!!!!」
ムジョルニアで後頭部をどつかれたとしてもあそこまで衝撃は走らないでしょう。
政府に裏切られ、逃亡者となり、複雑に変わっていったスティーブ・ロジャースが、正義のヒーロー、《キャプテン・アメリカ》として正式に戻ってきた瞬間だったと思います。
あとはもう見ての通り、歴史に残るヒーロー第合戦です。
どのシーンも燃えに燃えましたが、とりわけテンションが爆上がりしたシーンが一つあります。
それは、女性陣がピーター・パーカー a.k.a スパイダーマンを先導するシーンです。
MCUがもたらした最も素晴らしい功績の一つである、女性ヒーローのアイデンティティーの確立。
最も人気のある男性ヒーローを、女性ヒーロー陣が徹底的に守るのですよ!!!
多分一昔前だったら考えられないショットだったと思います。
このショットを感動という形で成立させたのは間違いなくMCUの大きな大きな功績だと僕は思います。
そして大詰め。
トニー・スタークの口から発せられた、
「I am IRONMAN」
11年前、僕はこの時の衝撃を今でもよく覚えています。
それまでスーパーヒーローというのは、正体を隠しておくのが絶対的な暗黙のルールだったからです。
「『アイアンマン』には大きな期待をしていなかった」
と前述しました。
しかし鑑賞後の感想は、期待していなかった自分をぶん殴って正座させてやりたいほどの満足度でした。
「I am IRONMAN」
あの衝撃から「インフィニティサーガ」が始まり、同じ衝撃で「インフィニティサーガ」が幕を閉じると思うと、なんと感慨深いことでしょうか。
トニー・スタークが。
ロバート・ダウニー・Jrが。
ジョン・ファブローが。
ケヴィン・ファイギが。
そしてスタン・リーが。
彼らがアイアンマンを生み出そうと、鉄を叩く音とともに「インフィニティサーガ」は幕と閉じました。
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終わりに
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました!
ここまでが1回目の感想です。2回3回と見返していくうちに感想は変わってくると思いますし、新たな発見が絶対にあると思います。
その際はまた追記させてください。
おそらく、MCUが掲げた「ヒーローとは?」の定義が本作の中で語られているのではないかと思っていますが、1回目の鑑賞では完全に拾いそびれてしまっています。
さらに、アンソニー・ルッソの登場に感動してしまい、セリフを聞き逃していました。おそらくあのセリフにも大きな思いが詰まっているのではないかと思っています。
数日後、すぐに2回目を鑑賞する機会がありますのでその時はそこらへんに注目して鑑賞してみたいと思います。
改めまして、最後までお読みいただきありがとうございました。
本作を鑑賞するにあたり、当ブログではMCU全作をブルーレイの音声解説を元にMCUの舞台裏を記事にしています。
ちなみに鑑賞前に考察・予想もしてましたw
キャップから直々に納得のいく世代交代…という箇所くらいは当たったかな…?w